ポーランドなどがウクライナへ、ドイツ製の戦車「レオパルド2」の供与を検討
先日、イギリス政府はウクライナに14台の戦車「チャレンジャー2」を供与すると明らかにした。
ポーランドが14両の供与を検討
この発表についてウクライナのゼレンスキー大統領はツイッターで、「これらの供与が戦場で我々を強化するだけでなく、他のパートナーに正しいシグナルを送ることになる」と期待を示した。
一方、ポーランドやフィンランドなども、自国で保有しているドイツ製の戦車「レオパルド2」を、ウクライナへ供与することを検討しているという。
ポーランドは国内に249両の「レオパルド2」を保有しており、1月11日には国際協力構築の一環として、ウクライナへ1個戦車中隊分の「レオパルド2」を送る意向があると表明した。
またポーランドメディアも、政府が14両の「レオパルド2」を引き渡すことを検討していると伝えている。
ポーランドは将来的には、アメリカ軍の戦車「エイブラムス」と韓国製「K2戦車」で
軍備を増強する予定で、昨年契約にサインしたという。
フィンランドの場合は数が限定的
フィンランドのサウリ・ニーニスト大統領も、ヨーロッパの統合防衛パッケージが構築された場合、同型の戦車(レオパルド2)を提供する用意があることを示唆。
しかしその一方で、提供する数は限定的であるし、「フィンランドはロシアと国境を接し、NATOの一員ではないため、ウクライナに送る戦車の数を多くはできない」と述べている。
フィンランドは「レオパルド2」を200両保有しており、この数はヨーロッパにあるレオパルドの総数の10分の1とされている。
ドイツは他国の供与を邪魔しない
ドイツは「レオパルド2」の生産国であり、他国からウクライナへ戦車を譲渡する場合、承認する必要があるため、供与において重要な役割を果たすことになるという。
ただしドイツのロバート・ハーベック副首相は先週、ポーランドがウクライナへ「レオパルド2」を供与する場合、ドイツ政府が邪魔をしてはならないと述べていた。
連立政権のパートナーである「緑の党」とリベラルな「自由民主党」の政治家も、オラフ・ショルツ首相に、「レオパルド」の納入に関与するよう促している。
「緑の党」のアントン・ホフライター氏はメディアに対し、「レオパルド2はヨーロッパで最もよく使われている戦車だ。ヨーロッパのパートナーにアプローチし、共同でウクライナにレオパルド2を提供すべきなのは明らかだ」と述べたという。
ドイツ政府も、自国で保有している戦車を供与することに同意を得ようとしているが、現在ランブレヒト国防相の辞任が迫っているため、複雑な状況となっているそうだ。
またドイツの兵器メーカーであるラインメタル社は、「レオパルド」を戦闘に使えるようにするには、数ヶ月かかり、ウクライナへの引き渡しは2024年の初めごろになるとの見方を示している。(了)
出典元:The Guardian:German tank manufacturer’s warning puts pressure on Ukraine’s allies(1/15)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: rescue attempts continue for survivors of Russian missile attack on Dnipro apartment block — as it happened(1/15)