「トルコはロシアと戦争状態にある」両大統領の会談中に通訳がミス
トルコのエルドアン大統領と、ロシアのプーチン大統領が先日、会談を行ったが、その際テレビに誤った通訳の言葉が流されたという。
会談冒頭の挨拶での言葉
エルドアン大統領とプーチン大統領は9月4日、ロシアのソチで首脳会談を行い、黒海での穀物輸出合意に関して、議論を行ったという。
会議の冒頭の挨拶でエルドアン大統領は、「ウクライナとロシアの現在の状況、これが今回の訪問の背景だ」とプーチン大統領に語ったそうだ。
このシーンはテレビで放映されていたが、その際エルドアン大統領の言葉を翻訳していた通訳が、「ロシアとトルコの間で戦争状態にある」と訳してしまったそうだ。
Turkey’s President Erdogan ‘declares war’ with Russia thanks to an interpreter’s blunder in front of a surprised Putin.
Erdoğan dramatically appeared to declare war on a surprised Vladimir Putin when they met today.
‘There is war between Russia and Turkey,’ announced the… pic.twitter.com/WA9v5tc0bV
— Yasmina (@yasminalombaert) September 4, 2023
トルコはNATO加盟国であり、もしこの宣言が事実であれば、ヨーロッパ全体が戦争に突入することになる。
公式記録でも通訳のミス
会談の公式記録によれば、このようなミスを犯したのは通訳であり、エルドアン大統領は「戦争状態」のような内容を話していなかったという。
また通訳を行った男性が、ロシア人だったのかトルコ人だったのか、は明らかになっていない。
今回の首脳会談は、世界の最貧国に食糧を供給するために、黒海を通じてウクライナからの穀物輸出の再開を約束した合意「黒海イニシアティブ」を巡る取り決めを、仲介するために行われた。
ロシアは今年7月、西側諸国の制裁措置で自国の穀物や肥料の輸出が妨げられているとして、この合意から離脱。しかしロシアの要求が満たされれば、直ちに合意に復帰する用意があるとの姿勢を示していた。
今回の会談でもプーチン大統領は、「穀物合意復活の議論にはオープンな姿勢で臨む」としながらも、「われわれの要求を西側が履行するまで、合意は再開されないだろう」と従来の立場を強調したという。
その一方で、プーチン大統領は、ロシアがカタールの支援の下で、トルコに100万トンの穀物を輸出し、加工後に無償で最貧国に送る計画に前向きな姿勢を示した。
プーチン大統領がウクライナとの戦争で孤立を深める中、この会談は外国首脳のロシア訪問としては異例のものになったという。(了)
出典元:METRO:Turkey accidentally ‘declares war’ on Russia in huge translation blunder in front of stunned Vladimir Putin(9/5)
出典元:MailOnline:Turkey’s President Erdogan ‘declares war’ with Russia thanks to an interpreter’s blunder in front of a surprised Vladimir Putin(9/4)