仕事のストレスを緩和するにはスマホのゲームが有効:米研究
コンピューター・ゲームが仕事による認識能力の低下に対し、どのような影響を及ぼすかを調べる研究が行われた。
人命を預かる仕事では重大なリスクに
そもそもアメリカでは仕事によるストレスや欲求不満、さらに不安から半数以上の人々が認識能力の低下を経験しているという。
特に航空管制や医療分野など、人命に関わる重要な仕事についている人にとっては、認識能力の低下はミスに繋がり、重大なリスクを抱えることとなる。
そこでアメリカ、セントラルフロリダ大学のMichael Rupp氏などの研究チームは、職場での休憩時間にスマホなどで行う簡単なコンピューター・ゲームが、ストレスなどを軽減させるのに有効な方法かどうかを調べることに。
66人の被験者の気分や認識能力を比較
研究者らはまず66人の被験者に対し、認識能力の低下を促すよう、コンピューターを使った仕事を与えたという。
その後、被験者らは5分間だけ休憩を与えられ、スマホでゲームを行ったり、指示されたリラックス法を試したり、電話やコンピューターを使わずに部屋の中で静かに座ったりするなどして過ごしたそうだ。
やがて研究者らはさまざまな時間において、被験者のストレスレベルや気分、そして認識能力について測定。それぞれの状況を把握した。
ゲームをした人だけ大きな改善が見られる
その結果、部屋の中で静かに座っていただけの人は、休憩が終わった後、仕事にあまり集中できないと申告し、やがて不安を抱える傾向にあったという。
また指示されたリラックス法を取り入れた被験者も、苦痛や不安などのネガティブな要素は減ったものの、それ以上の改善は見られなかったそうだ。
ただコンピューター・ゲームを行っていた人だけは、休憩が終わった後も、気分が良いと申告する人が多く、感情の回復や仕事への集中にも大きな改善が見られたとされている。
Rupp氏は、取材において次のように語っている。
「私たちはしばしば、より多くの仕事を終えようとして日中の間、力を注ごうとします。しかしそれは2、3分間仕事から離れるために時間をとることほど、効果的ではないかもしれません。人々はコンピューター・ゲームのように、楽しめて集中できる行動のため短い休憩を組み入れるよう計画すべきです。それらは再充電することに役立ちます」(了)
出典元:Good News Network:People in High Stress Jobs Should Be Given Video Gaming Breaks, Says Research(7/30)