太平洋に浮かぶ謎の島「ナンマトル」、紀元後1世紀に造られた可能性が浮上
太平洋の中心に位置する謎の島「ナンマトル」が、従来考えられてきたよりも古くから存在していた可能性が浮上している。
接近困難なナンマトルを最新技術で調査
考古学者らは大陸から離れ、近づくことが困難とされてきたミクロネシア連邦の人工島群ナンマトルについて、最新技術を用いて研究を重ねてきた。
テレビ番組「What on Earth?」のビデオクリップは、沼の上に広がる美しいナンマトルの島々の様子を明らかにしている。
ナンマトルの都市は巨大な石壁によって形成された運河と接し、ミクロネシア連邦のポンペイからわずかに離れた沖にあり、距離も近い。
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サザンメソジスト大学教授でありこの研究を率いるMark McCoyはナンマトルについて「権力と宗教儀礼の中心であり、当時の権力者が眠る場となっている」と説明する。
建設時期は紀元後1世紀か?
古代ギリシャの哲学者プラトンによって初めてその存在に言及され、海底に沈んだ謎めいた島として知られる「アトランティス島」とも、ナンマトルは比較されている。
もっともアトランティス島はジブラルタル海峡の外洋、アトラスの海(現在の大西洋)にある巨大な大陸とも言われ、これまで多くのテレビ番組や映画に影響を与えてきた。
しかしその存在は現在まで発見されておらず、高い文明を持ちながらも消滅したという点において、ナンマトルと共通するものがあるのかもしれない。
下の地図では右側がアメリカ、左側がアフリカになる。
ナンマトルの正確な建設時期がわかる記録は見つかっていない。しかし驚くべきことに研究者らは、これまで紀元後1180年から1200年とされてきた建設時期が紀元後1世紀から2世紀まで遡る可能性があるとしている。
細かく積み上げられた石の壁といい、四角く形作られた土地といい、アトランティスと関わりのある何らかの文明が存在していた可能性はあるのかもしれない。(了)
出典元:THE Sun:Mysterious ancient city found on a remote island sends conspiracy theorists wild as they’re convinced Atlantis has finally been found(11/4)
出典元:FOX NEWS:Mysterious Pacific island burial site is older than thought, study says(2016/10/19)
出典元:Science Direct:Earliest direct evidence of monument building at the archaeological site of Nan Madol (Pohnpei, Micronesia) identified using 230Th/U coral dating and geochemical sourcing of megalithic architectural stone(2016/11/3)