野生では極めて珍しい、2つの頭を持った子鹿がアメリカで発見される
2つの頭を持って生まれた子鹿が発見され、野生では初めてのケースだとして注目を集めている。
マッシュルーム狩りをしていた人が発見
その子鹿は2016年5月、ミネソタ州の街、Freeburgにある森の中で発見されたという。
当時、マッシュルーム狩りをしていた人が、ミシシッピ川から1マイル離れた場所で、2つの頭を持った子鹿が横たわって死んでいるのを見つけたそうだ。
その後、発見者はミネソタ天然資源局へ連絡。引き渡された子鹿は、やがて冷凍保存された後に、解剖が行われたとされている。
その結果、この2つの頭を持った子鹿は野生のものとしては極めて珍しく、鹿としては最初のケースであることが明らかとなった。
胎内で完全に育った後に産み落とされる
研究者らが最近、American Midland Naturalistへ発表した論文によれば、子鹿は死産だったと見られているが、母親の胎内で完全に育っており、臨月(出産予定月)を迎えた後に産み落とされたという。
また過去にも頭が2つある子鹿については2例ほどあったが、いずれも臨月に届いていなかったそうだ。論文の共同著者で天然資源局のLou Cornicelli氏も、次のように語っている。
「これは以前には、決して見られなかったものです。2つの頭を持った有蹄動物の胎児については、2、3例が報告されていますが、どれも予定日に出産されていませんでした。(臨月に達していなかった)そのため今回のケース(独自性)は特別なものなのです」
The discovery of two stillborn deer fawns sharing one body has offered @UGAWarnell researcher Gino D’Angelo an incredible chance to study this rare wildlife deformity. https://t.co/DLm7gCgWxk pic.twitter.com/zfkorNlpVx
— UGA (@universityofga) May 10, 2018
母親が子鹿に毛づくろいをしていた
研究ではCTやMRIを使って調査。子鹿には頭からそれぞれ首の骨が伸びており、それが背骨にかけて繋がっていたという。
また子鹿は通常の毛並みをしており、頭や足の形も正常で、腸や肝臓といった内蔵は共有されていたそうだ。ジョージア大学のGino D’Angelo氏は、次のように語っている。
「それらの生体構造は、子鹿が生きていける状態ではなかったことを示しています。しかし彼らは毛づくろいをされた状態で、自然な姿勢で見つかっています。このことは母親が出産の後も、子鹿を世話しようとしていたことを示唆しています。母性本能は非常に強いものなのです」
頭が2つある生き物は、牛や羊など人間に飼育されている動物にはよく見られるが、野生では非常に稀だという。(了)
※下のFOX NEWSには多くの写真が掲載されている。是非ご覧いただきたい。
出典元;NYPost:Two-headed fawn found in Minnesota(5/14)
出典元:FOX NEWS:Two-headed fawn found in Minnesota forest shows rare wildlife deformity(5/13)