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ダイヤモンドに匹敵する超硬質な素材を発見:国際研究チーム

ダイヤモンドに匹敵する超硬質な素材を発見:国際研究チーム
flickr_nikilok

科学者たちが、最も硬いとされるダイヤモンドに匹敵する可能性のある素材(化合物)を発見した。

 

「立方晶窒化ホウ素」よりも硬くなる

 

この研究を行ったのは、スコットランドのエディンバラ大学極限状態科学センターの研究者と、ドイツのバイロイト大学及びスウェーデンのリンシェーピング大学の専門家が率いる国際科学者チームだ。

 

彼らは、炭素と窒素の前駆体が極度の熱と圧力にさらされると、化合物「窒化炭素」が生成され、ダイヤモンドに次いで2番目に硬い材料である「立方晶窒化ホウ素」よりも、硬くなることを発見したという。

 

この画期的な発見により、自動車や宇宙船の保護コーティング、高耐久性の切削工具、ソーラーパネル、光検出器などの産業目的で使用される多機能材料への扉が開かれる可能性が出てきた。

 

気圧の約100万倍の圧力に晒して加熱

 

実は1980年代には、高い耐熱性など窒化炭素の優れた特性が認識されていたが、30年以上の研究と複数回の合成の試みにもかかわらず、信頼できる結果は得られなかったそうだ。

 

今回、国際研究チームは、さまざまな形の炭素と窒素の前駆体を70~135ギガパスカル(大気圧の約100万倍)の圧力にさらしながら、摂氏150度以上で加熱したという。

 

また、これらの条件下で化合物の原子配置を特定するために、フランスの欧州シンクロトロン研究施設、ドイツ電子シンクロトロン、およびアメリカの「Advanced Photon Source」にある、3つの粒子加速器でサンプルに強力なX線ビームを照射した。

 

その結果、研究者は、3つの窒化炭素化合物が、超硬度に必要な構成要素を備えていることを発見。また通常の圧力や温度に戻った時にも、この化合物がダイヤモンドのような硬い性質を保持していることを突き止めたそうだ。

 

さらに実験と計算の結果、この物質にフォトルミネセンス(光の再放出)や、少量の質量に大量のエネルギーを蓄えることができる高エネルギー密度などの特性も含まれていることが示唆されたという。

 

研究者らは、この超圧縮性窒化炭素の応用の可能性は広大であり、ダイヤモンドに匹敵する究極のエンジニアリング材料として位置づけられる可能性があると述べている。(了)

 

出典元:THE UNIVERSITY OF EDINBURGH:Ultra-hard material to rival diamond discovered(12/14)

出典元:INDEPENDENT:Researchers discover ultra-hard material that could rival diamond(12/13)

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