海岸で石拾いをしていた女性、絶滅した哺乳類の歯を見つける【アメリカ】
約2000万年前に絶滅した哺乳類の歯が、アメリカ·オレゴン州の海岸で発見された。
デスモスチルス·へスペルス
発見者はオレゴン州の幼稚園の先生、Amariah Jacobsさんという女性だ。先月25日に、瑪瑙(メノウ)を探して海岸で石拾いをしていたところ偶然見つけたという。
「遠くからはネコゼフネガイ(猫背舟貝)のように見えました。けれど近づくと、化石化した哺乳類の骨でした。拾い上げた時はとても驚いて手が震えました。それから1時間ほど後、夫に『今回は、とてもいい物を見つけたように思う』と告げました」
彼女はスミソニアン博物館に連絡を取り、拾ったものを鑑定してもらった。その結果、デスモスチルス・ヘスペルス(Desmostylus hesperus)というカバに似た半海生動物の歯であると判明した。
Amariah Jacobsさんの夫がその写真を、ソーシャルニュースサイト「Reddit」に投稿している。「私の妻がカバの歯を見つけた」というタイトルのその投稿には、これまでに1万件以上の「いいね」(upvote)が付けられている。
絶滅した海棲哺乳類
発見者のAmariahさんはデスモスチルス・ヘスペルスについて、「カバではなく、カバの祖先」「これまでに発見されているもの(化石)の記録と、私が歩き回っていた地域を考えると、その歯は2000万年以上前のものでしょう」と言っている。
デスモスチルス・ヘスペルスは、既に絶滅した海棲哺乳類の分類の1つである束柱目(そくちゅうもく)に属し、姿はカバに似ているとされる。
2023年の研究論文には「骨格と歯の形態が特異であるため、発見されて以来謎である」と書かれているそうだ。生息していたのは(地質時代区分の)中新生期(Wikipedia)。(了)
出典元:Newsweek:Woman Discovers Tooth of Extinct Mammal on Oregon Coast(3/30)
出典元:Wikipedia/デスモスチルス