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中国では、ヒトメタニューモウイルス（HMPV）の感染者が急増しているが、一体どのような危険性があるのだろうか？

2001年にオランダで初めて確認

BBCによれば、HMPVはほとんどの人にとってインフルエンザと区別がつかない、軽度の上気道感染症を引き起こすウイルスだという。

このウイルスは2001年にオランダで初めて確認され、ほぼ全ての子供が5歳までに感染しているとも指摘され、人との直接接触、またはウイルスに汚染された表面に触れることで広がるそうだ。

ほとんどの人にみられる症状は、咳、発熱、鼻づまりで、2歳未満の幼児や、高齢者、進行がん患者など、免疫力が弱っている人がウイルスに最も感染しやすいと言われている。

死亡するリスクは低い

シンガポールの感染症専門医、スー・リー・ヤン氏によると、感染した場合、免疫力が低下している人の「少数だが、かなりの割合」が、喘鳴や息切れ、呼吸困難などの症状など、肺が侵される重篤な病気を発症するという。

そして多くの人が入院治療を必要とするものの、感染により死亡するリスクの割合は低いそうだ。

多くの呼吸器感染症と同様に、HMPVは晩冬から春にかけて最も活発になると言われている。

アメリカやイギリスでも急増

実は中国に限らず、北半球の多くの国では、HMPVの蔓延が進んでいるという。アメリカとイギリスの保健当局のデータでも、昨年10月からHMPVの症例が急増しているそうだ。

You may have seen news stories about human metapneumovirus virus (hMPV) cases in China. We routinely monitor this virus & our data shows that it is currently following its usual seasonal pattern in the UK.

See the latest data in our regular report: https://t.co/N9O0mhu3Sy
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— UK Health Security Agency (@UKHSA) January 7, 2025

しかし新型コロナ（Covid-19）のようなパンデミック（世界的流行）は通常、新しい病原体によって引き起こされるが、HMPVの場合はそうではないと、専門家は指摘している。ヤン医師も、次のように述べている。

「HMPVは世界中に存在し、何十年も前から存在しています。これは、世界中の人々が、以前の感染により、ある程度の免疫を持っていることを意味します」

イギリス・イースト・アングリア大学のポール・ハンター教授も、次のように指摘している。

「ほぼすべての子供が5歳の誕生日までに、少なくとも1回はHMPVに感染し、その後も生涯にわたって何度も再感染することが予想されます。したがって、全体として、現在、より深刻な世界的問題の兆候はないと思います」（了）

出典元：BBC：What you need to know about HMPV(1/7)