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米民間企業が開発した月着陸船、月面の垂直着陸に成功

米民間企業が開発した月着陸船、月面の垂直着陸に成功
X_Firefly Aerospace

アメリカの民間企業が開発した無人の月着陸船が、初めて垂直着陸に成功した。

 

着陸船「ブルー・ゴースト」

 

その民間企業とは宇宙開発会社の「ファイアフライ・エアロスペース」だ。

 

同社は今年1月に、「ブルー・ゴースト」と呼ばれる月着陸船を、フロリダ州から打ち上げたという。

 

そして3月2日の午前8時34分(グリニッジ標準時)、「ブルー・ゴースト」は冷えた溶岩で形成されたラトレイユ山(Mons Latreille)の近くに着陸することに成功した。

 

民間企業のミッションとして、無人宇宙船が月に着陸するのは2度目となる。

 

目標付近での垂直着陸に成功

 

実は2024年2月には、アメリカの民間企業「Intuitive Machines」の宇宙船「Odysseus」が月面着陸に成功。しかしこの時は、宇宙船があまりにも速く着陸したため、足が表面に引っかかって転倒してしまったという。

 

実は、月には大気がないため着陸は非常に困難で、パラシュートも役に立たない。また宇宙船は正確に制御されたスラスターの燃焼に頼らなければならない。

 

しかし今回の「ブルー・ゴースト」は安定して、「垂直」に着陸することに成功し、目標地点から100メートル以内に着陸したという。

 

民間企業の宇宙船が、垂直に着陸できたのは、今回が初めてとされている。

 

さまざまな実験を行う予定

 

「ブルー・ゴースト」には、月面土壌分析装置や放射線耐性コンピュータなどの10の機器が搭載され、今後さまざまな実験を行うという。

 

また3月14日には、地球が太陽を遮る皆既日食の高解像度画像を撮影し、3月16日には月の日没を記録して、太陽の影響下で塵が浮遊する仕組みについて分析を行うそうだ。

 

3月6日には、着陸船「アテナ」を搭載した「Intuitive Machines」社の「IM-2ミッション」も行われるという。(了)

 

出典元:The Guardian:Private spacecraft Blue Ghost makes successful upright moon landing(3/2)

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