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チューインガムがマイクロプラスチックを放出、研究者が警告

チューインガムがマイクロプラスチックを放出、研究者が警告
photo AC

多くの人がガムを噛んでいる。中には日々の必須アイテムにしている人もいるだろう。ところが最近、ガムを気軽に噛めなくなるような研究結果が報告された。

 

大量のマイクロプラスチックが放出される

 

北アイルランド·クイーンズ大学ベルファストの研究者たちは、ガムから大量のマイクロプラスチックが放出されるとして警告を発している。マイクロプラスチックとは、微少なプラスチックの粒子のこと。まだはっきりと証明されていないものの、自然環境や人体に悪影響を及ぼすと考えられている。

 

研究者たちは中年男性の被験者にガムを1時間噛んでもらい、その間2分ごとに採取した唾液を、レーザーを用いたラマン分光法という手法で分析した。すると、合計して25万個以上のマイクロプラスチック片が検出されたとのことだ。

 

この実験結果を知ったオランダ·ライデン大学の研究者は、次のようにコメントしている。

 

「ガムから放出されるマイクロプラスチックは客観的に見て大量と言えます。これだけ大量のマイクロプラスチックが人体に入ったとき、どのような影響を及ぼすのか。それについては何も分かっていません」

 

ガムの基材が問題

 

ほとんどのガムはポリマーと呼ばれる高分子化合物で作られており、ブランドによって天然ポリマーが使われているものと、プラスチック同様の合成ポリマーが使われているものとがある。

 

例えば、世界的に有名なガムブランド「リグレー」のサイトには、こう書かれている。

 

私たちはガムのフレーバーを長続きさせ、舌触りを良くし、噛み心地を柔らかくするために、安全で品質の安定した合成物質を基材(ガムベース)として使っています。

 

ところが、メーカーが言うほど安全でもないようだ。実際に化学分析したところ、スチレン·ブタジエンゴム(自動車タイヤの素材)やポリエチレン(レジ袋やペットボトルなどの素材)、ポリ酢酸ビニル(木工用ボンドの素材)が含まれている、と海外メディアが報じている。

 

ガムを噛むと、こうした物質の微粒子であるマイクロプラスチックが体内に入るわけだが、はたして大丈夫なのだろうか……(了)

 

出典元:SciTechDaily:Researchers Warn: Chewing Gum Could Be Adding Thousands of Microplastics to Your Body(3/31)
出典元:MailOnline:Scientists issue urgent warning about chewing gum – as they discover a single piece can release 250,000 microplastics into your body within an hour(4/1)

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