南極大陸で600万年前の氷を採取、これまでの最古の記録を更新

これまでで最も古い氷が、科学者により南極大陸で採取された。
2019年から2023年にかけて採掘
この調査を行ったのは、アメリカ・プリンストン大学のSarah Shackleton氏が率いる研究チームだ。
彼女らは2019年から2023年にかけて、南極大陸の東側にあるAllan Hillsと呼ばれるエリアで氷を採掘。
Allan Hillsは標高が2000mもある氷原で、研究チームは100mから200mまでドリルで穴を開けて、氷のサンプルを得たという。
そして氷のコアなどを分析した結果、約600万年前のものであると判明した。これまで最も古い氷は、270万年前のものとされている。


氷の気泡に含まれる物資を測定
研究者らは、氷の気泡に含まれるアルゴン同位体の放射性崩壊を測定することで、氷の年代を特定したという。
また、氷のコアにある酸素同位体を追跡することで、Allan Hillsエリアが過去600万年間で約12度(摂氏)の寒冷化を経験してきたことも明らかになったそうだ。
600万年前といえば、新生代の中新世(2300万年前から530万年前)にあたり、当時、地球ははるかに温暖で、海面も高く、サーベルタイガーやオカピのようなキリン、ホッキョクサイ、そして最初のマンモスなどの生物で満ち溢れていたという。
このような古代の氷は、当時の地球の気候を復元する上で役立つとされ、Sarah Shackleton氏も「氷床コアは、科学者が地球の過去の様子を観察できるタイムマシンのようなものです」と述べている。(了)
出典元:Livescience:6 million-year-old ice discovered in Antarctica shatters records — and there’s ancient air trapped inside(11/4)

























