惑星移住に向けて、妊婦をロケットに乗せた出産実験計画が進行中
オランダの宇宙開発関連企業SpaceLife Origin社が、宇宙空間での出産実験計画を進めている。
将来、人類が地球を脱出した後、宇宙で子孫を残せるようにするためだ。
歴史上初めて、無重力での出産実験
人類が地球を脱出しなければならなくなった時、その後に子孫を残せるかどうかは重要な問題になる。
その可能性を見極めるために、様々な調査・実験を行なっているのがSpaceLife Origin社だ。同社が計画している一連の実験の中で最も際立ったものが、今回発表された宇宙での出産実験。
2024年に、宇宙ロケットに妊婦を乗せ、地上約400kmの無重力状態で出産させるという。
着々と計画進行中
同社の取締役の1人であるEgbert Edelbroek氏によれば、宇宙ロケットを提供してくれる民間の宇宙開発企業との話し合いが、現在進行中であるとのこと。
また、この実験に興味を持つ大口出資者たちとも、コンタクトを取っているそうだ。
そして、実際にロケットに乗って出産してもいいという女性の候補も上がっている。
未知の領域に挑む
宇宙での出産実験は、人類の歴史始まって以来初めてのこと。当然、未知の部分だらけだといえる。
海外メディアによれば、無重力状態では妊婦がきばって胎児を産道から押し出すのが難しくなるだろうとのこと。
また、出産とともに流れ出る体液が、飛び散って空中を浮遊するのをどう防ぐかも問題になる。さらに、無重力状態が生まれた子供の平衡感覚にどういう影響を与えるかも心配だ。
こうした実験は、危険ではあるが、遅かれ早かれ誰かがやらなければならない、と同社のアドバイザー・Gerrit-Jan Zwenne氏はメディアに話している。
今回のような実験は、いつか必ず行われるものです。それなら我々が、透明性の高いオープンな形で行おうと考えたのです。誰かが情報を遮断して、秘密裡にこういう実験を行えば、何かあった時に取り返しのつかないことになるでしょうから。
(了)
出典元:Digital Trends:A citizen of the universe? Dutch startup wants to deliver a baby in space(1/11)
出典元:Odditycentral:Startup Plans to Send Pregnant Woman into Space to Give Birth(1/8)
出典元:SpaceLife Origin