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新型コロナには3つの変異型、感染拡大は9月中旬か、ケンブリッジ大の研究者が主張

新型コロナには3つの変異型、感染拡大は9月中旬か、ケンブリッジ大の研究者が主張
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イギリスの科学者が、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった時期は、昨年9月中旬の可能性もあると示唆している。

 

ウイルスの遺伝的経過を調査

 

ケンブリッジ大学の研究者は、現在新型コロナウイルスの遺伝的経過をマッピングで表すことにより、その起源を追跡しているという。

 

そして今のところ、研究者らは中国からオーストラリア、そしてヨーロッパ、その他の国々でどのようにウイルスが変異しながら広まって行ったのかを、地図で表しているそうだ。

 

この結果、彼らは3つの関連し合う異なったウイルスの変異型が、世界のさまざまな場所で、より広範に見られることを発見した。

 

そして1000以上もの新型コロナのゲノムを使い、それらのネットワークを製作。そこには患者が感染した日付やどのタイプのウイルスに感染したか、といったデータが含まれているとか。

 

そしてこのネットワーク解析を作り上げることにより、研究者らは新型コロナのパンデミックが2019年9月13日から12月7日の間に起きたと考えているという。

 

この研究を率いたPeter Forster博士はNewsweekの取材に対し「未来のパンデミックを止めるためには、ウイルスがどこで発生したのかを見つけることが重要なのです」と語っている。

 

変異型「タイプA」と「タイプB」

 

研究者らは現在、3つの新型コロナウイルスの変異型があると考えているという。

 

まず「タイプA」のコロナウイルスにはヒト・ウイルスのゲノムがあるとされ、コウモリの中で見つかった「Covid-19」に非常に近いものだと考えられている。

 

そしてこのタイプは、主に中国人やアメリカ人の患者の間で多く見つかっているそうだ。ただしこの「タイプA」は、中国人の患者の中で最も多く見られた変異型ではない。

 

実は中国やイギリス、そしてヨーロッパでは「タイプB」のコロナウイルスが多く、中国湖北省の武漢で最も多く見られたそうだ。

 

発生場所は「海鮮市場」か?

 

しかし武漢から500マイル(約804km)も離れた広東省では、11人の患者のうち7人のサンプルに「タイプA」が見つかっているという。

 

そしてこのことから、本来の新型コロナウイルスの発生場所について疑いが投げかけられている。

 

Forster博士は「新型コロナウイルスが武漢の海鮮市場で発生したという理論は、ますます可能性がないように見えます」と述べており、科学誌「ランセット」の論文でも「最初の患者の何人かは、海鮮市場にいなかった」ことを示しているという。

 

「タイプC」はシンガポール経由で拡散

 

またもう1つの変異型「タイプC」は、「タイプB」の「子供」または「派生型」と考えられ、シンガポールを経由して、ヨーロッパやオーストラリアへ拡散。またこのタイプCは香港でも確認されているが、中国本土では感染が確認されていない。

 

そしてこの新型コロナウイルスの「SARS-CoV-2」は、世界のさまざまな場所で人間の免疫システムを圧倒し、絶えず進化のプロセスにあるという。

 

もっともForster博士は、新型コロナの感染拡大の時期について、現時点では間違っている可能性があることも認めている。そのためさらなる調査が必要だと考えているようだ。(了)

 

 

出典元:METRO:Coronavirus may have started spreading in September, scientists say(4/18)

出典元:Newsweek:CORONAVIRUS OUTBREAK MAY HAVE STARTED AS EARLY AS SEPTEMBER, SCIENTISTS SAY(4/17)

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