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素行の悪さは寂しいから?新たな研究でネコの心理が明らかに

素行の悪さは寂しいから?新たな研究でネコの心理が明らかに
Pixabay

人間が大好きで置き去りにされてしまうと寂しそうな素振りを見せる犬に対し、ネコといえばどちらかというと人間に対して無関心なイメージを持つ人も多い。

 

しかしそんな常識が覆るかもしれない。

 

最新の研究で、ネコの心理が明らかになってきたのだ。

 

13%以上のネコは寂しがっている?

 

ネコの心理に関する最新の研究を発表したのは、ブラジルのジュイス・デ・フォーラ連邦大学の研究者ら。

 

研究においては130人の成猫を飼う飼い主に対し、アンケートを実施。ネコの行動や人との交流、生活環境について質問した。

 

すると飼い主らが飼う223匹のネコのうち、13.5%が破壊行動や精神的に苦しんでいる状態といった“分離不安”に起因するとみられる問題を、少なくとも1つ以上抱えていることが明らかになったという。

 

“分離不安”とは愛着のある人物が、自らを離れる際に感じる不安を指す言葉。これは3歳程度までの人間の児童に一般的にみられるものである一方、犬をはじめとする知能の高い動物にもみられるものだ。

 

また今回の研究においてこの分離不安の兆候を示したネコ30匹のうち、67%近くにも上るものが大きな鳴き声や不適切な場所への排尿や排便、鬱故の無関心、攻撃性、不安感から来る興奮といった破壊行動を示したという。

 

Pixabay

素行の悪いネコは生活環境にも問題

 

また研究においては素行に問題のあるネコの場合、生活環境にも5つの傾向が存在することが判明している。

 

その傾向とは成人女性がいない、あるいは成人女性が2人以上いる、18歳から35歳の比較的若い飼い主に飼われている、一匹だけで飼われている、ネコ用のおもちゃがない、というものだ。

 

しかしなぜこのような環境に置かれたネコには、素行に問題があるものが多くなってしまうのだろうか。

 

この理由についてジュイス・デ・フォーラ連邦大学の動物学教授で、今回の研究報告を執筆したAline Cristina Sant’Anna氏は、「おそらく様々な理由により成人女性がいない、あるいは成人女性が二人以上いる家庭環境で育てられたネコは、彼らの飼い主と標本母集団(注:分離不安の兆候を示したネコを指す)において、強固で精神的に健康なタイプの愛着心を築きにくかったのではないか」と推測する。

 

一方、女性の飼い主は男性よりもより愛情深く飼い猫を溺愛する傾向にある、と指摘するのは、ネコ専門の病院で勤務する傍ら、20年以上にわたりネコの行動についてコンサルタントを行ってきたIngrid Johnson氏だ。

 

Johnson氏はさらに、比較的若い飼い主がネコを飼うことの問題についてもこう指摘する。

 

「彼らはペットを飼っていることを幸せであると感じている一方、外出し忙しく社交的で、デートやパーティーに行ったりする」

 

それに対し、Johnson氏によると高齢者や既に仕事を引退した人はネコを飼うのに非常に適しているという。というのも若者に対して高齢者や引退生活を営む人は、自宅にいることが多く、より規律の取れた日常生活を送るためだ。

 

「高齢者はネコが欲している物を与えるということに関し、非常に良い働きをする」

 

Pexels

ネコのストレスの原因は様々

 

ただJohnson氏はネコの素行の悪さは必ずしも分離不安によるものではなく、その原因は様々であるとも指摘する。

 

「気付かぬ間にネコをイラつかせてしまうものは数多く存在する」というJohnson氏。

 

同氏によるとその一例として挙げられるのは、不注意によりネコに空腹を感じさせてしまったり、一日につき9~16回の小さな食事を与えていなかったり、トイレが不潔であったりといったことだという。

 

「彼らは食べ物を与えられる側であり、飼い主が外出してしまい10時間もいなかったとすると、ネコは“ああどうしよう、次のご飯がいつ来るのか全然わからない”となってしまう」

 

そのような不安感がネコの破壊行動を誘発させている可能性もあるということだ。

 

ただネコが不適切な場所で排尿や排便を繰り返す場合、何らかの病気が原因となっていることもあるともJohnson氏は指摘しており、注意が必要だ。

 

Unsplash

ネコがストレスを感じていたらどうする?

 

それではネコがストレスを感じていたり退屈していたりするとみられる際、我々人間はどうすれば良いのだろうか。

 

その最も有効なものの一つが、“狩猟”の過程を疑似体験できるようなおもちゃだ。

 

Johnson氏によると、おもちゃに餌を入れておけばネコは24時間いつでも食べ物にありつける一方、ゲームを通じて“ポジティブなフラストレーション”をも感じることが出来るという。

 

「その行為を続けることはネコにとっては非常にやりがいがあると共に、自己達成感がある」

 

また飼い主が外出している時に、ネコが1匹で遊ぶことの出来るおもちゃも有効であるとJohnson氏は指摘する。

 

その一例として挙げられるのは、ネコが好むイヌハッカやマタタビといった植物の葉を詰めたクッションや、小さなネズミのおもちゃが入ったボール、ぬいぐるみのおもちゃ、さらにはしわしわに丸めた紙などであるとのことだ。

 

また先に魚やねずみのおもちゃや羽、紐などがついた棒で遊ぶといった行為はネコを興奮させるのみならず、飼い主との絆を築くと共に猫を運動させることにもなり、やはり有効であるという。

 

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一方今回の結果は、ネコが人間と離れ一匹でいることを好むという一般的な考えに反するものだ。

 

Sant’Anna氏は、ネコは人間に対して愛着心を抱かないと思い込んでいる人がいる一方、今回の研究においてはネコが飼い主との絆を築くことが可能であることが示されたとする。

 

「ネコは愛着の対象となる人物から離れた際、苦しむ可能性があることを我々の研究は示唆している」

 

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どこか気まぐれで、何を考えているのかわかりにくいネコの本心を暴くような今回の研究。自宅で飼うネコがストレスを感じている兆候を示していたら、外出自粛下のこの際ネコと遊ぶ時間を増やしてみたらいかがだろうか。(了)

 

出典:CNN:Your cat’s ‘bad’ behavior might mean they miss you, study says(4/15)

出典:Daily Mail:Cats aren’t as indifferent to owners as they seem: Study shows they get separation anxiety when we leave them alone just like dogs (4/15)

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