「バージン・ハイパーループ」が初めて人間を乗せて試験走行、乗り心地は?
イギリス「バージングループ」が開発を進めているハイパーループが先日、初めて人を乗せて試験走行を行った。
アメリカ・ネバダ州でテスト走行
「バージン・ハイパーループ」は11月8日の午後(現地時間)、アメリカ・ネバダ州のラスベガスにある施設において、試験走行を行ったという。
この試験では、今回初めて2人の男女、Josh Giegelさん(男性・技術部主任)とSara Luchianさん(女性・顧客管理部長)がカプセル(ポッド)に乗り込んだそうだ。
2人とも「ハイパーループ」の社員とされ、当日はフリースやジーンズといった軽装でカプセルに乗り込み、500mの距離を移動した。
The first hyperloop passenger test: https://t.co/nFohRHsZVt pic.twitter.com/CI4Sq7sghY
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乗り心地は滑らか、加速も素晴らしい
乗っていた時間はわずか15秒、最高速度も時速172kmにしか達していない。しかしLuchianさんは「(乗り心地は)とても滑らか」で、「ジェットコースターとは全く違っていた」と語っている。
テストコースが500mと短かったこともあり、速度は抑制されていたが、加速は素晴らしく、2人とも気分が悪くなることはなかったとか。
ハイパーループの構想は、起業家のイーロン・マスク氏も提唱し、彼自身も開発を進めている。しかし、実際にカプセルに人間が乗り込んだのは、今回の「バージン」の試験走行が初めてだという。
ハイパーループはチューブの中をカプセルが高速で移動する乗り物で、「バージン・ハイパーループ」も時速1000kmの速度を目指しているそうだ。今回は磁気浮揚技術が採用されたとか。
企業としての「バージン・ハイパーループ」は2014年に設立され、2017年にバージングループから資本提供を受けて、現在の名前になったという。それまでは「Hyperloop One」や「Virgin Hyperloop One」といった名称で知られていたそうだ。
「バージン・ハイパーループ」の幹部は、このシステムが2025年か26年には承認を受け、10年以内にプロジェクトを実現するとの見通しを示している。(了)
出典元:BBC:Virgin Hyperloop pod transport tests first passenger journey(11/9)
出典元:CNBC:Virgin Hyperloop tests first passenger journey in Nevada(11/9)