2足歩行でドローンのように飛べるロボット、綱渡りにも成功:カリフォルニア工科大
アメリカの大学で、綱渡りをしてしまうロボットまで登場し、注目を集めている。
プロペラでバランスを細かく制御
そのロボットの名前は「LEONARDO(Leo)」。カリフォルニア工科大学の「Center for Autonomous Systems and Technologies(CAST)」の研究チームによって開発されたという。
「Leo」の特徴は2足歩行であると同時に、腕の部分にプロペラがついて、飛行できること。
これによりジャンプすることも容易にでき、プロペラでバランスを細かく制御しながら、スケートボードに乗ったり、綱渡り(スラックライン:ベルト状の紐)までできたりするそうだ。
移動手段を適切に切り替える
二足歩行ロボットは、ジャンプやランニング、階段の昇り降りなど、人間と同じような動きをすることで、現実世界の複雑な地形に対応することができるが、荒れた地形には対応できない。
一方、空を飛ぶロボットは、地面を避けることで複雑な地形を簡単に移動することができるが、飛行中のエネルギー消費量が多く、積載量も限られているという制限があった。
しかしマルチな移動能力を持つロボットは、それぞれの移動手段を適切に切り替えることで、従来のロボットよりも効率的に厳しい環境を移動することができる。
驚異的なバランス感覚を実現
カリフォルニア工科大学のポスドクの研究員で、今回の論文の共同執筆者であるKyunam Kim氏は、次のように述べている。
「LEOは特に、既存のロボットシステムでは一般的ではない、空中と二足歩行という2つの異なる領域のギャップを埋めることを目的としています」
実は「LEO」の軽量な脚は、重量の大部分を支えることでスラスター(プロペラ)の負担を軽減しており、同時にスラスターは脚の関節と同期して制御されているため、「LEO」は驚異的なバランス感覚を持っているという。(了)
出典元:Caltech:LEONARDO, the Bipedal Robot, Can Ride a Skateboard and Walk a Slackline(10/6)