欧州宇宙機関が、ロシアとの火星共同ミッションを停止すると発表
ウクライナへのロシア軍の侵攻が、将来の火星探査ミッションにまで影響を与えている。
今年の9月に打ち上げ予定だった
欧州宇宙機関(ESA)は3月17日、プーチン大統領がウクライナへ侵攻させたことを受け、ロシア宇宙機関「ロスコスモス」と共同で行ってきた火星ミッション「ExoMars」を中止すると発表した。
この共同ミッションでは、今年の9月にロシアの推進器を使ってロケットを打ち上げる予定だったという。
またこのミッションでは火星に探査ローバーを送り込み、地面にドリルを使って穴を開け、生命の痕跡を探る計画だったそうだ。
しかしESAは、もはや予定通りにはミッションが前に進まないとの見通しを示した。
Statement from ESA Council, 17 March 2022, on the situation arising from the war in Ukraine regarding #ExoMars and other ESA programmes 👉 https://t.co/NpNCZ3ov2S
— ESA (@esa) March 17, 2022
ウクライナへの侵略を深く憂慮
ESAは声明で、次のように述べている。
「ヨーロッパの価値観を尊重して宇宙プログラムを開発・実施することを使命とする政府間組織として、我々はウクライナへの侵略による人的被害と悲劇的な結果を深く憂慮している。宇宙の科学的探査への影響を認識しつつ、ESAは加盟国がロシアに科している制裁措置と完全に連携している」(了)
ESAは3月16日、17日に理事会をパリで開催し、ウクライナの戦争から生じた火星探査計画「ExoMars」に関する状況を評価、全会一致で「ロスコスモス」との協力活動の停止を決定したという。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war latest: Biden to warn Xi against backing Putin as Russian military offensives falter – live(3/17)