NZの科学者が海に潜り、以前噴火したトンガの海底火山を調査
今年1月、トンガ王国で海底火山が爆発し、大きな被害を出したが、さっそく科学者によって調査が進められている。
船に乗り、海底火山に接近
1月15日、南太平洋のトンガにある海底火山、フンガ・トンガ・フンガ・ハアパイが噴火し、津波も巻き起こし、周辺の島々にも大きな被害を出した。
現在、火山活動は停止しており、先日ニュージーランド・オークランド大学のシェーン・クローニン教授が、付近の海に潜り、調査を行った。
クローニン教授は、地元の人々と小型の船に乗り、海底火山に接近。海に潜って、岩石の破片を収集したという。その様子がこちら。
Hunga Tonga – Here is where Dee Sugar and I went for a spot of snorkel sampling and investigation- no underwater camera unfortunately- went from 30 m at boat to sharp drop off after the rock line – where waves are breaking pic.twitter.com/M962qFipUU
— Shane Cronin (@scronin70) April 10, 2022
1カ月間、トンガに滞在し調査
実はクローニン教授は、ここ1カ月の間、トンガに滞在し、海底火山で何が起きたのか、調査を続けてきたという。
彼はトンガタプ島を回り、火山灰のサンプルを集め、津波で堆積した砂を調査してきたそうだ。
また住民から話を聞き、ビデオや写真を見て、目撃証言を記録。噴火とそれに伴う津波について、詳細な年表を作成した。
Now this is pretty cool, profile through Hunga tsunami deposit (about 450 m from the coast) with the subsequent volcanic ash draped on the top and on-lapping the margins (face perpendicular to tsunami flow direction) pic.twitter.com/DaYA1JJhTN
— Shane Cronin (@scronin70) April 7, 2022
津波は4回押し寄せた可能性
クローニン教授によれば、海底火山の噴火により、津波は4回発生し、2つの小さな波が来た後、大きな波が少なくとも海抜15メートルまで海岸を駆け上がったという。
それから約4時間後にも、より小さいもう1つの津波が来たと推測している。クローニン教授は津波による堆積物を掘り下げ、それらがどのように灰の堆積物と相互作用するかを見て、そう推定したそうだ。
実際に潜った時の、海の状態はどうだったのだろうか。クローニン教授はBBCのインタビューで次のように語っている。
「水は本当に澄んでいて、泳ぐには贅沢(な環境)でした。火山岩にフジツボが生え始め、エンゼルフィッシュや他の小さな魚がいました。(地元の)Deeさんは小さなバラクーダを見ました。火山活動の兆候はありませんでした」(了)
出典元:BBC:NZ professor snorkels over Tonga volcano(4/11)