新型コロナの変異株は、犬の間で感染する可能性:韓国研究
新型コロナウイルスの変異株が、犬の間でも感染したことが、韓国の研究チームによって確認された。
デルタ株とオミクロン株に感染させる
その共同研究を行ったのは、ソウル大学獣医学部のSong Dae-sub教授と、全北大学校のYoo Kwang-soo研究員が率いた研究チームだ。
彼らは、ビーグル犬の鼻からウイルスを導入し、新型コロナのデルタ株とオミクロン株に感染させたという。
その後、ウイルスに感染した犬と、感染していない犬を、大型動物用の隔離飼育器に一緒に入れたそうだ。
両方の犬に肺の病変を確認
1週間以上観察しても、感染犬、非感染犬には目に見える症状は見られなかったが、10日後、犬の肺組織を採取し、病理組織学的検査とウイルス量の測定を実施。
その結果、犬の肺の分析では、微視的な病変が両方の犬に見られたという。
また血液分析の結果、筋肉に多量に存在する酵素「クレアチンキナーゼ」が、オミクロン株に感染した犬で顕著に増加したそうだ。
さらに増殖性ウイルスが、犬の鼻水を通して感染することも判明した。
研究者らは「今回の結果は、犬が両株に感染しやすく、直接接触することで他の犬に感染させる可能性があることを示すものである」と結論付けている。
また研究者らは、種間や個体間の感染が繰り返されると、別の変異株が発生する可能性が高まるとし、ペットのワクチン接種を積極的に検討すべきと提言したという。(了)
出典元:INDEPENDENT:One of the deadliest Covid-19 variants can be transmitted between dogs, scientists find(3/3)