1億年の地球モデル、地形の推移を高解像度で示した動画が公開される
過去1億年の間に、地球の表面がどのように変化してきたかを示す動画が、YouTubeで公開されている。
今までにないほど詳細に表現
その動画はYouTubeの「シドニー大学理学部」のアカウントで公開されており、この地球モデルは約2億年前に発生した超大陸「パンゲア」が、約1億年前に分裂を始める時点から表現されているという。
青色で表現されたものは水の流れ、赤は浸食による新しい堆積物の堆積の強さを示しており、山の隆起や盆地の発達、浸食による大量の土砂の移動まで描かれ、これまでにないほど詳細に表現されているそうだ。
実際に動画では、プレートがぶつかり合って山脈が形成されたり、降雨が地表を侵食したり、また大陸が移動して、現在のような形になる様子が詳しく映っていた。
あらゆる疑問に答える方法を提供
この地球モデルについての研究論文は、3月2日に科学誌「Science」に掲載されており、論文の主執筆者であるシドニー大学地球科学上級講師のTristan Salles氏は、次のように述べている。
「大陸のダンス(移動)は広く研究されていますが、地球の表面がどのように進化してきたのか、についての理解や表現にはまだ限界があります。我々がこの新しいモデルでもたらしたものは、地表が大気や水圏、地殻変動、マントルダイナミクスとの相互作用によって、(地球規模で、地質学的時間スケールで)どのように変化したかを評価する方法です」
プレートの動きから水の流れ、マントルのゆっくりとした変化まで、地球の進化に関わるさまざまな圧力を全てまとめることで、このモデルは気候の調節から大気の循環が陸地の侵食に与える影響まで、あらゆる疑問に答える新しい方法を提供するという。
フランス・地球科学研究所(ISTerre)の地質学者、Laurent Husson氏も、次のように述べている。
「この前例のない高解像度モデルによって、地球科学者は地球表面について、より完全かつダイナミックに理解することができます」(了)
出典元:Livescience:Watch ‘unprecedented’ animation showcasing 100 million years of Earth history(3/17)