Switch news

知っておきたい世界のニュース

異常気象の影響を調べるため科学者が、市民に蝶を数えるよう求める【イギリス】

異常気象の影響を調べるため科学者が、市民に蝶を数えるよう求める【イギリス】
Twitter/Donna Zimmer

イギリスのスコットランドでは、科学者が、異常気象による蝶への影響を調べるため、人々に協力を求めている。

 

日当たりの良い場所で、見たものを記録

 

協力を求めているのは、保護団体「バタフライ・コンサベーション」だ。

 

この団体の科学者たちは、異常気象が蝶に与える影響を理解するため、スコットランド人にこの夏、蝶の数を数えるよう求めているという。

 

この取り組みは「Big Butterfly Count」と呼ばれ、科学者たちは人々に対し、日当たりの良い場所で15分間過ごし、目にしたものを記録してほしいと呼びかけている。

 

昨年も多くの人が参加

 

昨年実施された「Big Butterfly Count」では、スコットランドの人々により3633回の観察が行われ、2万4111匹の蝶や、日中に飛ぶ蛾を発見したそうだ。

 

その際、最も多く目撃されたのは、「meadow brown」や「スモールホワイト」、「リングレット」などの種だったという。

 

科学者たちは今、これらの種や他の種が今年どのような状況なのかを調査する必要があるとし、この夏も一般市民の協力を仰いでいる。

 

「数が回復するのに10年近くかかる」

 

「バタフライ・コンサベーション」のゾーイ・ランドル博士は、次のように語っている。

 

「今年はBig Butterfly Countにとって重要な年です。1976年と1995年の異常な夏の干ばつが蝶に大きな打撃を与え、翌年には数が激減し、回復するのに10年近くかかったことが分かっています。今年のBig Butterfly Countでは、スコットランドで収集されたデータから、最近の異常気象の影響がどのようなものであったのか、また美しい蝶をよりよく保護するためにはどうすればよいのか、貴重な知見を得ることができるでしょう」

 

ランドル博士によれば、1970年代以降、イギリス国内の蝶の80%が減少していることが分かっているという。

 

今年の「Big Butterfly Count」は、7月14日(金)から8月6日(日)まで開催されるそうだ。(了)

 

出典元:BBC:Butterfly count to gauge impact of extreme weather(7/14)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top