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チェルノブイリ原発事故から31年、今もイノシシから高レベルの放射線量を検出

チェルノブイリ原発事故から31年、今もイノシシから高レベルの放射線量を検出
flickr_vlod007

チェルノブイリ原発事故の影響を受けたと思われる野生のイノシシが射殺され、その体内から基準値を大幅に越える放射線の数値が計測された。

 

1kgあたり1万3000ベクレル

 

そのイノシシが射殺されたのは、スウェーデンの中央部、Gävleという街とされている。

 

そこはチェルノブイリ原発が事故を起こした際、拡散した放射性物質により、自然の生態系に大きな影響が及んだ地域だという。

 

イノシシは8月に射殺されたが、その死体を調べた結果、1kgあたり1万3000ベクレルもの放射線量が検出されたそうだ。

 

これはスウェーデンの食糧庁が定めた安全基準値、1kgあたり1500ベクレルの約9倍の値となる。

 

放射線レベルをテストした環境コンサルタントのUlf Frykman氏は取材に対し「これは私たちが測定した中において、最も高いレベルです」と述べている。

シカやヘラジカの放射線量は減少

 

チェルノブイリ原発は旧ソビエトのプリピャチ(現ウクライナ北部)という街にあり、今から31年前、1986年4月26日に4号炉がメルトダウンの後に爆発事故を起こした。

 

その際に放射性物質を含んだ雲が拡散し、ソビエトのみならず多くのヨーロッパの国々が影響を受けたとされている。

 

もっともスウェーデンのこのエリアに住むシカやヘラジカの放射線レベルはここ数年、安定的に低下していたが、イノシシの場合は上昇していたという。

 

この原因は、イノシシが原発事故の影響をより多く受けたエリアに、移住していることが可能性として考えられているそうだ。

 

ただし記事では動物自身は放射能の影響による副作用に苦しんではおらず、その肉を食べた人もわずかにガンのリスクが高まる程度だとしている。

 

またFrykman氏も今年テストしたサンプルのうちに17%前後(30サンプルのうち5から6)は食料庁の定めた最大基準値を下回っていると語ったという。(了)

 

出典元:MailOnline:Boar shot dead in Swedish fields affected by Chernobyl is found to have TEN TIMES the normal levels of radiation, 31 years after the nuclear plant disaster(10/6)他

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