ビニールの輪が胴体に食い込んだアザラシの写真が衝撃的
缶ビールを束ねる時に使われるビニールの輪。これに苦しめられたアザラシのショッキングな写真が公開された。
●幼い頃にビニールにはまってしまい成長
この写真を公開したのはイングランド北部、Newcastleという街にある動物保護団体「St Mary’s Seal Watch」。
彼らは5月5日、St. Mary’s島にある地元の自然保護区内の海岸で、ビニールの輪が胴体に食い込んでいるアザラシを発見し、写真を撮影したという。
保護団体のSally Bennett氏によれば、このアザラシはまだ幼い頃、体が小さかった時にビニールの輪にはまってしまったのだという。
そして成長し、体が大きくなるにつれてビニールの輪が体に食い込み、脂肪や筋肉も切断されていったそうだ。
●残酷すぎて写真を見れないスタッフも
このアザラシは発見された時にはまだ生きていたようだが、「British Divers Marine Life Rescue 」の獣医が駆けつける前に死んでしまったとされている。
Bennett氏は取材に対し次のように語っている。
「関係者らは皆、助けられなかったことに動揺させられました。これは間違いなく、これまで見てきた中で最悪なケースの1つです。今まで動物のケガの治療にも携わってきた経験を持つボランティアの何人かは、この(残酷な)写真を見ることさえできませんでした」
さらにアザラシを見つけた数日後には、同じくビニールの輪を首に巻きつけた鵜も発見。しかしその鳥はまだ飛ぶことができたため、保護することができなかったという。
●多くの反響が寄せられる
「St Mary’s Seal Watch」では、これまでも他の保護団体と協力しながら、人々にビニールの輪をゴミ箱に捨てる前に必ず切るよう促してきたそうだ。
また今回、このような写真を公開したことで、多くの人から反響が寄せられたともしている。
この写真を見た1人、Tracey Martinさんは次のように語っている。
「私は自宅でビニールの輪をいつも切っています。しかしそれだけでは十分ではありません。この投稿を見てからは、犬の散歩の時でもトイレ用の袋に小さなハサミを入れて、持っていくつもりです。そしてビーチを散歩している時に、ビニールのゴミを見つけたら切るようにするつもりです。どんな動物も、こんな苦しみを受けるべきではありません」
さらにフェイスブックユーザーのShona Quayleさんも次のようにコメントした。
「内臓が人間のゴミによってゆっくり締め上げられている間、この動物はずっと痛みを覚えながら生きてきたに違いありません。私たちには、このようなことをする権利はないのです」(了)
出展元:METRO:Tragic seal photo shows dangers of throwing away plastic(5/11)