許可なく夫のEメールをのぞいたスイス人の妻に、罰金17万円の判決が下る
スイス人の妻が密かに夫のEメールをのぞき見たとして、多額の罰金の支払いを命じられた。
Eメールをのぞき、夫の浮気が発覚
その妻とはスイス北部のAargauという街の出身とされているが、名前などその他の情報は明らかにされていない。
彼女は夫とコンピューターをシェアしながら使用していたが、夫はその後新しいEメールのアカウントを開設。別のパスワードを設定し、妻には見られないようにしていたという。
怪しんだ彼女はその後、夫の許可なく、新しいEメールのアカウントを開き、密かに中身を読むことに成功。
しかしメールからは夫が長い間、多くの複数の女性と浮気をしていた事実が明らかになったそうだ。
パスワードは紙に書き付けていた
実は2人ともさまざまなアカウントのパスワードを、コンピューターの横に置いてあった紙に書き付けていたと言われている。
そして妻は偶然、そのうちの1つのパスワードを見つけ出し、夫の新しいEメールにアクセスすることが可能になったとか。
夫の方は浮気が発覚した後、一緒に住んでいたアパートを出て行ったという。それ以来、彼女は夫と話し合うことはなかったそうだ。
元夫が逆に女性を訴える
しかし昨年の2月、アパートを去った元夫が自分の許可なくEメールの中身を見られたとして、妻を提訴。彼女は被告となってしまう。
その時の裁判では彼女は有罪となり9900フラン(約20万円)の罰金を支払うよう命じる判決が下されたという。
しかし今後2年間、同様の行為を行わないことを条件に執行猶予とし、捜査や裁判費用の4300フラン(約8万9000円)も支払うよう命じられたそうだ。
控訴するも主張は認められず
この判決に対し、妻側は控訴をする。その控訴審において検察側は、彼女が繰り返し故意に、夫のアカウントにハッキングし、自分のものではない資料をダウンロードしたと主張。
一方、弁護側は彼女が夫のパスワードを知っており、いわゆる「ハッキング」をしたわけではないと擁護し、無罪にするよう主張したと言われている。
しかしスイスの刑法では、データを保護するために個人が設定したパスワードを読み取ることを違法としており、彼女がその行為に及ぶ前に、夫のEメールにアクセスするのが違法かどうかをネットでリサーチしたことが検索履歴に記録されていたそうだ。
そのため妻が法を犯す可能性があると認識していたとして、裁判所は前の判決を維持。先月、再び有罪判決を言い渡した。
ただし元夫の不注意により、Eメールにアクセスするのに最小限の罪の意識しかなかったとして、罰金を下げ、約17万5000円を支払うよう命じる判決が下されたという。(了)
出典元:IBT:Swiss woman fined £1,150 for reading her husband’s emails(1/15)
出典元:METRO:Woman who read husband’s emails without permission fined £1,150(1/15)