2300年前の美しいモザイク画、ローマにある古代の住宅で発見
イタリアのローマで、美しいフレスコ画が飾られた宴会場の跡が、発見された。
貝殻やガラスの破片などが使われる
発見された宴会場は、2300年前にローマ市内にある「パラティーノの丘」に建てられた貴族の邸宅(ドムス)の一部だったという。
そしてその部屋の壁には、色鮮やかなフレスコ画も飾られていたそうだ。
フレスコ画には貝殻の破片や、古代の美しい顔料「エジプシャン・ブルー」、ガラスや色のついた大理石の破片、その他の石を使って複雑な情景が描かれていた。
植物や田園、海岸の風景が描かれる
モザイク画の長さは 約4.8m を超え、ブドウの木や蓮の葉、武器、トランペット、田園風景、海岸の風景、船などが描写されていたという。
また宴会場は、洞窟を模した形をしており、 暑い夏の時期に住民が涼しく過ごすため、または噴水を作るために、水を運ぶ鉛のパイプが取り付けられていたと考えられている。
ローマのコロッセオ考古学公園の園長、アルフォンシーナ・ルッソ氏によれば、この宴会場とモザイク画は、有名な「ホレア・アグリッピアーナ(Horrea Agrippiana)」と呼ばれる穀物貯蔵倉庫があったエリアを、5年間にわたって発掘している時に発見されたという。
この穀物貯蔵庫は、初代ローマ皇帝アウグストゥスの友人で、義理の息子でもあったマルクス・ヴィプサニウス・アグリッパによって、紀元前33年に命じられて建てられたそうだ。
しかし考古学者は、この邸宅がそれより100年早いローマ共和政後期に、議員の家族の住居として使われていたと考えている。(了)
出典元:Livescience:2,300-year-old shell mosaic discovered in luxurious home in Rome(12/24)