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全米で大規模な反トランプの抗議デモ、1000カ所で多くの人々が参加

全米で大規模な反トランプの抗議デモ、1000カ所で多くの人々が参加
X_Alejandro Alvarez

4月5日、全米各地でトランプ大統領に反対の声を上げる抗議デモが起き、数多くの人々が参加した。

 

「誰もがトランプを恐れている」

 

「ハンズ・オフ(手を引け)」と名付けられた抗議デモは、首都のワシントンD.C.やフロリダ州、カリフォルニア州など、全米各地の1000地点で行われたという。

 

特にワシントンD.C.にあるナショナルモールでは、デモ参加者が数万人に膨れ上がり、彼らはトランプ大統領の権威主義的な政策や、イーロン・マスク氏が進める政府効率化を批判したそうだ。

 

この抗議活動に参加した市民団体「ニューハンプシャー・フォワード」のダイアン・コリフラスさん(63歳)は、次のように語った。

 

「多くの人は、トランプ氏に抗議することを恐れています。なぜなら反対の声を上げ、立ち上がる人たちに対し、トランプ氏が攻撃的かつ暴力的に反応してきたためです。この抗議の目的は、他のアメリカ人に私たちが立ち上がっていることを知ってもらうことであり、私たちの強さを見て、彼らに立ち上がる勇気を与えてくれることを願っています」

 

「民主主義に手を出すな」

 

人権擁護団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン」のケリー・ロビンソン代表は、ナショナルモールでの集会で、トランプ政権によるLGBTQ+コミュニティへの対応を批判。次のように述べた。

 

「私たちが目にしている攻撃は、単に政治的なものではない。トランプ政権は我々の本を禁止しようとし、HIV予防の資金を削減し、我々の医師や教師、家族、そして我々の生活そのものを犯罪とみなしている。我々はこんなアメリカを望んでいない。我々が望むのは、尊厳、安全、自由が一部の人のものではなく、我々全員のものとなる、それに値するアメリカだ」

 

 

またトランプ氏の邸宅があるフロリダ州でも、抗議活動が活発に行われ、主に白人の抗議者たちは「トランプとマスクは出て行け」と連呼。また「クソ帝国(Turd Reich)を起訴して投獄しろ!」や「私はイーロン・マスクを選んだのではない」といったプラカードも掲げられたという。

 

さらに「民主主義に手を出すな」や「プーチンの操り人形になるのはやめろ!」「アメリカは、国王や寡頭政治に反対」といった言葉も見受けられたそうだ。

 

フロリダ州のデモに参加したジェニファー・ハイトさん(64歳)は、「これ(トランプ政権の政策)は私たちの民主主義、経済、公民権に対する攻撃です」と主張。またトランプ政権が法の支配と司法制度を正面から攻撃し、正当な手続きなしに人々を国外追放していることにも憤慨しているという。

 

公衆衛生の女性研究者であるドナ・グリーンさん(62歳)は、第二次世界大戦中に米軍で65回の任務に就いた父親を誇りに思っているとし、次のように述べた。

 

「父が戦ったすべてのもの、そして私たちが国として大切にしているすべてのものが解体されつつあります。現在、政権を握っている共和党からの抵抗もなく、この国の制度がこれほど急速に解体されたことに、私は信じられない思いです」

 

この抗議デモは全米各地で50万人以上が参加したと推定されており、イギリスのロンドンやドイツのベルリン、フランスのパリ、ポルトガルのリスボンなど、世界各地でも行われたという。

 

またロイターの世論調査では、トランプ大統領の支持率は今週43%に落ち込み、就任以来最低となったそうだ。(了)

 

出典元:The Guardian:More than 1,000 ‘Hands Off’ anti-Trump protests hit cities across the US(4/5)

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