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「ガザ人道財団」のセンターに人々が食料を求め殺到、イスラエル兵が警告射撃

「ガザ人道財団」のセンターに人々が食料を求め殺到、イスラエル兵が警告射撃
X_Quds News Network

ガザ地区では、アメリカが主導する支援団体による物資の配給が始まったが、かなりの混乱に陥った。

 

ガザ南部のセンターに数千人が殺到

 

トランプ政権が主導して設立された「ガザ人道財団(GHF)」は5月27日、ガザ地区南部のラファに配給センターを設置し、人々に食料などを配布し始めた。

 

しかしそこには飢えた何千人ものパレスチナ人が殺到し、大混乱。金属製のフェンスも破壊され、GHFのスタッフも一時退避せざるを得なかったという。

 

また警護を担当していたイスラエル兵も、制御を取り戻すため、施設付近に「警告射撃」を行った。その際、負傷者が出たかどうかは、現時点では明らかになっていない。

 

国連や他の支援団体は協力を拒否

 

これまでガザ地区への支援物資の配給は、国連が主導して行われてきたが、イスラエル側は物資が「ハマス」に渡っていると主張し、3月2日から支援物資の搬入を許可しない状態が続いていた。

 

そしてアメリカ政府が後ろ盾になり「ガザ人道財団」が作られ、彼らは武装した警備員を伴い、イスラエル兵も警備に協力しながら、支援物資を配給する準備を進めてきた。

 

しかし国連や他の支援団体は、「ガザ人道財団」を通じてイスラエル側が支援物資をコントロールすることについて、「中立性」が損なわれるとして、協力を拒否。

 

「ガザ人道財団」の創設理事であるジェイク・ウッド氏も5月25日、「人道、中立、公平、独立という原則を厳格に遵守しながら、援助を提供することは不可能だ」として辞任した。

 

国連などは経験のない支援団体では、200万人以上の人々に食料を供給するための物流を担うことはできないと警告しており、実際に今回、配給センターでかなりの混乱に陥った。

 

イスラエル軍の攻撃で26人が死亡

 

一方、ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃も続けられており、南部のハンユニスでは避難民のテントが攻撃を受け、2人のパレスチナ人が死亡、数人が負傷した。

 

ガザ地区の保健当局によれば、5月27日の夜明け以降、全域で少なくとも26人のパレスチナ人が、イスラエル軍の攻撃により殺害されたという。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel’s aid distribution centre stormed by large crowds in Gaza(5/27)

出典元:The Guardian:Israeli troops open fire as aid group loses control of distribution centre(5/27)

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