Switch news

知っておきたい世界のニュース

【イギリス】難民申請者が宿泊するホテルの前で、反移民デモが続く

【イギリス】難民申請者が宿泊するホテルの前で、反移民デモが続く
X_@EssexPR

イギリスのイングランドでは、難民申請者が宿泊するホテルの前に、反移民の人々が集まり、デモを行っている。

 

極右政党の旗を掲げる参加者

 

この反移民デモは7月13日にイングランド東部のエセックスの町、Eppingにある難民申請者の宿泊する「ベルホテル」の前で始まったという。

 

きっかけはエチオピア出身の難民申請者、Hadush Kebatu被告(41)が14歳の少女に「キス」をしようとし、性的暴行の罪で起訴されたことだ。しかしKebatu被告は、容疑を否認しており、現在も拘留されている。

 

7月27日に行われたデモでは、「ベルホテル」の前に500人もの反移民デモの参加者が集まり、「子供たちを守ろう」と書かれたプラカードを掲げ、イングランドの国旗を振る人や、極右政党「リフォームUK」の旗を掲げる人もいたという。

 

最初のデモ以来、現場では深刻な混乱や暴力、そして地域社会への危害が繰り返されたため、ホテルの前には複数の部隊からなる警察官が大規模に配置されたそうだ。

 

また移民賛成派の人々もカウンター・デモを行ったため、警察により、反移民デモの参加者との接触が制限された。

 

「ナチスの屑どもは街から出て行け」

 

また反移民デモは他の町でも行われ、7月26日にはイングランド東部のノーフォークの町、Dissにある難民申請者用のホテルの前に、約400人の移民反対派と約250人の移民賛成派が集まったという。その後、2人の男が公共の秩序を乱した容疑で起訴された。

 

7月27日にはロンドンの金融街、カナリー・ワーフにあるホテルの前でも反移民のデモが行われ、数百人が集まったそうだ。

 

Eppingの「ベルホテル」のデモでは、移民賛成派の人々が、「極右の憎悪と暴力で我々を分断させるな」や「難民を支援せよ」と書かれた横断幕などを掲げ、「難民はここで歓迎される」「ナチスの屑どもは街から出て行け」と叫んだという。

 

一方、反移民のデモ参加者は、難民の受け入れ開始以来、反社会的行為の増加について住民から苦情が寄せられているものの、訴えは無視され、不当に「極右」とレッテルを貼られていると非難している。

 

ただしこの日の抗議デモは平和的に行われ、大きな混乱などはなかったようだ。

 

難民申請者の人々は、「ガーディアン」紙に宛てた書簡の中で、難民への「有害な固定観念」は真実を反映していないとし、次のように訴えた。

 

「難民の中には、敬意を払わない行動をとったり、受け入れてくれる社会のルールに従わなかったりする人もいます。しかし、そのような人々が、私たち全員を代表しているわけではありません。どんな集団でも、良い人もいれば悪い人もいます。少数の行動で大多数を判断するのは不公平です。私たち難民は、制度を利用するためにここにいるわけではありません。生活を立て直し、働き、社会に貢献するためにここにいるのです」(了)

 

出典元:The Guardian:Hundreds gather again at Essex asylum hotel in weekend of anti-immigrant protests(7/27)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top