米外交委員会で元陸軍将校らが抗議の声、ガザ地区でのジェノサイドを非難

アメリカの退役将校らが、連邦議会の外交委員会を妨害したとして、手錠をかけられ、排除された。
元グリーン・ベレーや元情報将校らが抗議
その退役将校とは、元グリーン・ベレー中佐のアンソニー・アギラール氏と、元陸軍情報将校中尉のジョセフィン・ギルボー氏だ。
彼らはワシントンD.C.で9月3日に行われた上院外交委員会の承認公聴会で、傍聴席から抗議の声を上げたという。
アギラール氏は席から立ち上がり、「アメリカ政府は、ジェノサイドの共犯者である。あなた方にはアメリカの憲法に従う義務がある」と主張。ギルボー大尉も同様に声を上げた。
しかし公聴会の議事を妨害したとし、2人はすぐに取り押さえられ、会議室の外へと連行され、手錠をかけられた。その様子がこちら。
ガザ地区での経験を内部告発
2人は連行されながらも「全員がジェノサイドの共犯者だ」や「空爆を止めろ」「恥を知れ」「今、この委員会はジェノサイドに資金を提供している」と訴え続けた。
アギラール氏は、2024年5月まで下請け企業である「UGソリューションズ」で働いており、ガザ地区で支援物資を求めるパレスチナ人が殺されるのを目撃してきたという。
アギラール氏は以前、イスラエル軍がアメリカ支援の請負業者に対し、パレスチナ人を食料で配給所におびき寄せ、彼らが去る際に実弾や催涙ガス、迫撃砲弾を浴びせるよう指示したと内部告発した。
また今年の5月には、アミールという名のパレスチナ人の少年について語り、次のようにメディアに話していた。
「(支援物資の袋を持った)アミールが私の顔に手を置き、キスをして、『ありがとう』と言いました。その後、彼は他の人たちと共に撃たれました。アミールはその日、殺されたのです。この小さな男の子は戦闘員ではありませんでした。裸足で飢えていました。そして、彼は射殺されたのです」
アギラール氏によれば、イスラエルの連絡将校が作戦を直接指揮し、狙撃兵に対し、柵を乗り越えようとしている子供たちへ発砲するよう命じたという。
米上院議員でユダヤ人でもあるバーニー・サンダース氏は、アギラール氏を「アメリカの納税者のお金を使って行われた残虐行為を暴露した退役軍人」として称賛。アギラール氏の証言の動画をSNSに投稿し、人道支援を装って行われた「戦争犯罪の証拠」だと述べた。
イスラエル軍は9月6日もガザ地区を攻撃し続け、夜明け以降、ガザ市だけで36人、全域で少なくとも51人のパレスチナ人が殺害された。(了)
出典元:TRT:US Army veteran disrupts Senate hearing, denounces Gaza genocide(9/3)