「COP30」の会場に、ブラジル先住民のグループが押し寄せ、大混乱

ブラジル北部の都市、ベレンでは11月10日から国連気候変動枠組み条約・第30回締約国会議(COP30)が開催されているが、先日会場が混乱する事態となった。
「私たちの森林は売り物ではない」
11月11日の夜には、ブラジル先住民の伝統的な衣装を着た抗議者たちが、「COP30」の会場の入口に押し寄せ、アマゾンの熱帯雨林を守るよう訴え、「私たちの森林は売り物ではない」と書かれたプラカードを掲げたという。
またデモ参加者はドアを蹴ったり、国連の警備員と小競り合いになったりして、会場は大混乱。警備員は、各国の代表団に会場から直ちに退去するよう、叫んだそうだ。
国連によれば、この混乱により、警備員2人が軽傷を負い、会場にも限定的な被害があったという。
ただデモ参加者は会場の最初の警備ラインを突破したものの、それ以上、会場の奥へ入ることは阻止されたそうだ。
このような国際会議でのセキュリティ違反は極めて異例で、現在国連はブラジル政府と協力し、捜査しているという。
Indigenous protesters stormed the UN’s COP30 climate summit in Belem, Brazil, clashing with security officers inside the venue. They were demanding stronger action to stop deforestation and mining in the Amazon rainforest. pic.twitter.com/8DuAA6Hj4E
— Al Jazeera English (@AJEnglish) November 12, 2025
開催地の選定が物議を醸す
「COP30」は11月10日から21日まで開催される予定で、約200カ国の代表が出席。また今回の会議は、地球の気温上昇を1.5℃に抑えることを約束したパリ協定の10年後に当たる。
この会議がブラジルで行われるのは今回が初めてで、開催地はアマゾン川の玄関口の都市、ベレンとなっているが、その選定は様々な理由で物議を醸しているという。
特に、アマゾンの先住民らは、気候変動と森林伐採によって故郷にもたらされた環境破壊を声高に批判してきたそうだ。
しかもブラジルはまだ、石炭と並んで地球温暖化の主な原因となっている化石燃料、石油とガスの新たなライセンスを継続的に発行し、開発を進めていると言われている。(了)
出典元:BBC:Protesters break into COP30 venue in Brazil(11/12)


























