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息子を失った親の訴えにより、死体から精子を取り出すことが認められる

息子を失った親の訴えにより、死体から精子を取り出すことが認められる
flickr/Nils Tegmo

スキーの事故で息子を亡くした両親が、家系を繋ぐために息子の死体から精子を取り出したいと裁判所に訴えたところ、米国裁判所はそれを許可し、精子採取が行われることになった。

 

息子の一部を生き続けさせる

 

米国陸軍士官学校の士官候補生・Peter Zhuさん(21才)はスキーの訓練中に起った事故で脊髄を骨折し、脳の酸素欠乏が原因で2月27日に死亡した。

 

Peterさんの両親、MonicaさんとYongminさんが、裁判所に申し立てを行ったのは2日後の3月1日。両親は「息子の一部が生き続ける可能性」のために、死体から精子を採取する許可を求めた。

 

喜びと幸せを広げていくために

 

海外メディアによれば、Zhu夫妻がニューヨーク州ウエストチェスター郡裁判所に提出した申立書にはこう書かれているとのこと。

 

その日の午後、私たちの周囲の全世界が崩壊しました。

私たちは、息子が私たちに与えてくれた喜びと幸せが広がり続けていくことを切に願い、息子Peterの一部が生き続ける可能性を求めます。

 

亡くなったPeterさんはひとり息子で、精子の採取が許可されないならZhu夫婦は子孫を残すことができず、家系が途絶えてしまうそう。中国系の人たちにとって、これは何としても避けたいことらしい。

 

申し立てを受けた裁判所は精子の採取を許可。採取を実施する病院としてウェストチェスター・メディカル・センターを指定した。採取後の精子をどうするかについては具体的に決まっておらず、それについての法廷審問が3月21日に行われることになっている。

 

ところで、たとえ親といえども、息子の明確な意思表示なしに精子を取り出し、それを利用してもいいものだろうか?

 

海外メディアは、今回の件の倫理面についてZhu夫妻の弁護士に取材しているが、「家族のプライバシーを守るため、今は何も話せない」との回答。ウェストチェスター・メディカル・センターも、この件についてはノーコメントだそう。

 

米国生殖医学会(American Society for Reproductive Medicine)は、2018年に、死後の人体からの生殖組織採取に関する倫理ガイドラインを定めている。海外メディアによれば、死亡した本人の書面による同意があるときか、配偶者がそれを希望するときは、倫理的に許されることになっているそうだ。これに両親は含まれていない。(了)

 

出典元:Metro:Parents retrieve sperm from dead son so that he ‘might live on’(3/5)

出典元:NBC News:Parents of dead West Point cadet retrieve his sperm(3/5)

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