夜間の駐車場をホームレスの寝場所に 豪支援団体が新たな取り組み
オーストラリアのホームレス支援団体が、路上生活者たちに安眠できる場所を提供するために、ユニークな取り組みを始めている。
空きスペースが多い夜間の駐車場を、宿泊所に変えようというのだ。
夜にガラ空きの場所を有効利用
オーストラリア・ブリスベン市のホームレス支援団体「Beddown」は、今月から、市内の駐車場と協力して、夜間の空いた駐車スペースを路上生活者の無料宿泊所にする試みを始めている。
協力している駐車場は、「Secure Parking」というブリスベン市で最大の駐車場だ。昼は車で埋まっているが、深夜になると利用者はほとんどいなくなり、スペースはガラ空きになる。それを有効利用しようというわけだ。
駐車場が宿泊所になるのは夜間だけなので、毎晩、ボランティアたちがベッドを準備し、朝になると片付ける。宿泊希望者は、ネットで予約してベッドを確保できるそうだ。
路上生活者の睡眠不足は大きな問題
「Beddown」によれば、路上生活者の睡眠不足は軽視できない問題であるとのこと。彼らは誰かに襲われたり、持ち物を盗まれたりする危険に絶えず晒されており、安全に熟睡できる環境を確保するのが難しい。
そのため、睡眠不足からうつ病になりやすく、さらにはアルコール中毒や麻薬中毒に繋がっていくらしい。
「Beddown」のインスタグラムには、今回の取り組みについてこう書かれている。
ホームレスの人たちに、快適で素晴らしい一夜を提供するのが我々の最終目的です。そのために必要な適切なベッドを準備するために、できる限り努力して行きます。
睡眠不足はホームレスの人たちの重大な問題です。我々が提供する安全で快適な寝場所は、そんな問題を持つ彼らに大きなインパクトを与えるだろうと思います。
「Beddown」によれば、この試みが始まって2週間で41人がベッドを利用し、全員が「安心できた」と言っているそう。その中には15才の少年もいたらしい。また、定員オーバーでベッドに寝れなかった人が9人いたとのこと。(了)
出典元:boredpanda:This Parking Lot Is Turned Into A Safe Haven For The Homeless At Night(11/15)
出典元:Beddown