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豪クイーンズランドのモスバーガー全店で、8年間にわたる給料過小払いが発覚

豪クイーンズランドのモスバーガー全店で、8年間にわたる給料過小払いが発覚
Instagram/snow.s.white

日本のハンバーガーチェーン「モスバーガー」が、オーストラリア・クイーンズランド州の従業員に給料を正しく支払っていなかったことが、豪政府関連機関の調査で明らかになった。

 

過去8年間にわたって過小払い

 

調査を行なったのは、日本の労働基準監督官と同様の役割を果たすオーストラリア連邦政府下の組織「フェアワーク・オンブズマン(FWO)」。

 

FWOのニュースリリースによると、給料が正しく支払われていなかったのは、クイーンズランド州にあるモスバーガー6店舗で働く従業員285人。その多くは調理やカウンター対応のスタッフだが、チーフクラスのスタッフや店長も含まれているとのこと。

 

また、285人のほとんどが若いスタッフか、正規のビザを持った外国からの出稼ぎ労働者だったという。

 

彼らに支払われた賃金は、法律で定められた基準以下であり、残業手当や深夜労働手当て、休日出勤手当てなども支払われていなかった。また、全日働いていたスタッフが、パートタイムとして処理されていたケースもあったという。

 

こうした過少支払いは、モスバーガーがオーストラリアに出店した2011年から2018年まで続いており、未払金の累計金額は112万オーストラリア・ドル(約8300万円)、従業員一人につき18〜31975オーストラリア・ドル(約1340円〜約23万8000円)になるとのことだ。

 

モスバーガーは不足分全額+7%の支払いを約束

 

FWOから勧告を受けたモスバーガーは、給料の過少払いを認め、不足分の112万オーストラリア・ドルに加え、各従業員に補償金として7%を上乗せして支払うことを約束した。

 

また、外部監査人による賃金支払いと労働条件のチェックを行い、支払い不足が見つかった場合にはすぐに是正するということで、FWOと合意している。

 

モスバーガーは優れたファストフードチェーンとして、FWOから「Fast Food Industry Award 2010」を授与されているが、今回のことで、その名誉を自ら傷つけてしまったと言えるだろう。

 

FWOは現在、飲食業界の給与支払いについて徹底調査を行なっており、モスバーガー以外の店でも過少払いが見つかっている。(了)

 

出典元:Mail Online:Japanese burger chain dubbed the ‘new McDonald’s’ when it expanded into Australia is caught underpaying workers by more than $1million(12/6)

出典元:Fair Work Ombusman:Burger chain back-pays $1.1 million to workers(12/6)

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