新型コロナウイルスから回復した初めての患者、中国メディアに経緯を語る
中国湖北省の武漢で、新型コロナウイルスの治療を受け、退院した初めての患者が、中国メディアに経緯などを語っている。
最初の症状は風邪に似ていた
その患者は23歳の男性で、彼は当初、頭痛やめまい、全身の倦怠感に襲われ、地元の病院へ向かったという。(男性の名前は、MailOnlineでは苗字が「Huang」と伝え、Pear Videoでは「Li Xiangli」と伝えている)。
当時の症状は風邪に似ており、3日間薬を服用した後、新型のコロナウイルスに感染していたことが分かったそうだ。
男性は中国メディアの「Pear Video」に対し、「私は23歳と若かったので、最も早く回復できた(と思う)」と語っている。
職場は問題の市場から1kmしか離れていない
男性は武漢に住み、地元の漢口駅で働いていたという。その駅は、今回のコロナウイルスの感染源と考えられている海鮮市場から1kmしか離れていなかったそうだ。
彼は昨年の12月24日に頭痛やめまいなどの症状が出て、翌日に悪化。このため会社に休みを申し出て、地元の病院へ行き、ペニシリンGの注射を打ってもらい、薬を処方してもらったという。
それから3日経っても症状が改善しなかったが、休みが長くなり過ぎるのを恐れ、仕事に復帰することを決意。バスに乗って職場である駅に向かう途中、発熱してしまう。
そのため再び地元の病院へ行き、肝機能の検査を受けたところ、異常値が出たそうだ。
体を動かすことができなかった
1月1日、男性患者は市内にあるUnion病院へ向かい、医師にセカンドオピニオンを求めた。その結果、肺炎の疑いがあると告げられたという。
さらに医者は彼の資料を調べ、職場が海鮮市場に近いことを知らされた後、男性をJinyintan病院へ移送。そこは、新型コロナウイルスの患者が最も多く治療を受けている病院だった。
それから男性は隔離(4人部屋との情報も)されて治療を受けるが、当時の症状は非常に重く、ほとんど体を動かすことができなかったという。そのため姉が医師などの反対を押し切り、世話をしてくれたそうだ。
また医療関係者はわずかな隙間からも肌を露出しないよう、体をしっかりと包んでいたそうだ。しかし彼らはとても親身に接してくれて、献身的に治療に尽くしてくれたと語っている。
男性は1月15日に退院したが、今では普段通りに歩いたり、運動できたりしているという。(了)
※この記事はPear Videoを英訳したMailOnlineの記事をもとに作成しており、細かい表現については男性本人の言葉と若干異なる場合があることを、ご了承いただきたい。
なおこの患者については、「HUFFPOST」でも取り上げている。そちらも参考にしていただきたい。
出典元:MailOnline:First patient to recover from China’s killer coronavirus describes being treated in the ICU after going to the hospital because of headache(1/22)
参考:HUFFPOST:新型コロナウイルス、退院した患者が体に起きた異変を明かす。「動くにも動けない状態だった」(1/22)