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【国際女性デー】世界各地で女性らがデモに参加、警察の介入や過激な行動も

【国際女性デー】世界各地で女性らがデモに参加、警察の介入や過激な行動も
Twitter/Arturo Sarukhan

国際女性デーとなる3月8日は、世界各地で差別反対や女性の権利向上を訴えるデモなどが行われた。

 

スペインではストライキ、中南米でも数十万人が参加

 

BBCによれば、スペインの女性たちは8日、男女格差と性差別に反対する異例の24時間ストライキを行ったという。

 

労働組合10団体や有力女性政治家たちによるゼネストには530万人が参加。スペイン全土の街中でデモが行われ、「女性が止まれば世界は止まる」のスローガンが叫ばれたそうだ。

 

またイタリアやフランス、ドイツ、イギリスでも女性たちがデモに参加。保守的なイラクの北部やパキスタンなどでも、女性たちが権利向上を求めて街を行進したという。

 

さらに中南米でも数十万人の女性がデモに参加し、不平等やフェミサイド(女性をターゲットにした殺人)、厳格な人工中絶禁止法に反対する声を上げた。下はメキシコでのデモの様子。

 

今年のテーマやポーズとは?

 

今年のキャンペーンのテーマは、「平等のための1人」。国際女性デーの主催団体IWD(International Women’s Day)は、個人が力を合わせて男女平等を実現していこうと訴え、ホームページで世界中の人々に次のようにメッセージを送った。

 

「平等のための1人は、“集団的個人主義”です。国際女性デー2020のキャンペーン・テーマは、“集団的個人主義”の人々から成り立っているのです。私たちは、全体の一部です。私たち個人の行動や会話、態度や考え方は、私たちの大きな社会にインパクトを与えます。集団的に、私たちは変化を作ることができます。集団的に、私たちは男女平等な世界を作る手助けができます。私はみんな、平等のための1人になることが選べます」

 

またIWDは「平等のための1人」のポーズを提案し、写真をSNSに公開する企画も応援。両手を横にし、平行に並べるスタイルが、今年のポーズとなった。

 

 

今年は在日メキシコ大使館の職員も、『平等のための1人』キャンペーンに参加。腕を平行に並べるポーズを投稿している。

 

 

在日メキシコ大使館のメルバ・プリーア大使は、このキャンペーンの重要性について、メッセージで次のように述べている。

 

「私たちがしっかり意識すべきは、市民1人1人、統治者1人1人が共に前に進めていく必要があるということです。私たちは今、非常に大事な基点に立っています。女性の権利について広く認識されるための道はすでに開かれていますが、立ち止まることなく、具体的な行動を伴いながら前に進み、あらゆる種類の仕事において女性の能力、献身、競争力、効率性、知性を強調する必要があります。企業においても学術、芸術、科学、テクノロジー、政治、コミュニティのそれぞれのどの分野においても、高い地位を達成し続ける必要があります」

 

この日を記念し、アイルランド議会では建物が紫にライトアップされた。

 

日本の現状とは?

 

世界経済フォーラムが発表した2019年 の男女平等指数では、日本は153か国中121位と前年より11位順位を下げた。(メキシコは25位)。

 

この数値は、これ以上状況が悪化することなく女性の社会での活躍状況が変わるように、できるだけ早急に政治などその他の社会で重要な分野での女性の進出が求められていることを示しているという。

 

一方、8日には日本各地で花を手に集まり、性暴力に抗議するフラワーデモも開かれた。名古屋市中区の久屋大通公園では、約130人が「性暴力を許さない」などと書かれたメッセージボードや花を手に自身の体験などを訴えたという。

 

名古屋市のデモは当初1時間半を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため30分に短縮して行われたそうだ。

 

6歳から10年間、父親から被害を受けたという女性(29)は「性被害の苦しみは被害を受けた後も長く続く。生きることに苦痛と不安を感じてきた」とスピーチ。

 

デモのきっかけになった性暴力事件2019年3月に名古屋地裁岡崎支部で無罪判決が言い渡された事件にも触れ、「法治国家のこの国で罪が認められず安心して生きられない。控訴審では実態に見合った判決を下して」と訴えた。

 

デモで混乱する地域も

 

多くの国では平穏にデモが行われたようだが、混乱が見られた地域もある。パキスタンでは保守的なイスラム教徒らが、デモに参加していた女性らに石や靴(最大に侮辱を表す)を投げつけたという。

 

 

フランスやトルコでは警察がデモに介入し、参加者と衝突する場面も見られたそうだ。

 

 

チリでも参加者が警察から催涙弾などを浴びせられ避難する様子も撮影され、逆にメキシコでは参加した一部の女性らが暴徒化したという。

 

 

国際女性デーは100年以上前、アメリカでの女性の参政権を求めたデモから始まり、1975年には国連に公式に認定された。(了)

 

出典元:BBC:国際女性デー、世界各地で差別反対デモ(3/9)

出典元:FRONTROW:国際女性デー、2020年のテーマは「平等のための1人」日本の現状は?(3/2)

出典元:exsiteニュース:「性被害の苦しみ、長く続く」名古屋フラワーデモで被害者ら訴え 国際女性デー(3/8)

出典元:REUTERS:WOMEN IN THE WORLD

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