白人らによる報復か?米に建立された黒人活動家の像が引き倒される
アメリカのニューヨーク州で先日、黒人活動家だった人物の銅像が引き倒されているのが発見された。
元奴隷だった黒人の活動家
引き倒されたのは、奴隷制度廃止を唱え続けた黒人の活動家・政治家であるFrederick Douglass氏の像とされている。
この銅像はニューヨーク州の街、Rochester市に建てられていたのだが、7月5日倒されているのが確認された。
7月5日は、元奴隷のDouglass氏が1852年に有名な演説を行った日とされ、彼はそのスピーチにおいて「いまだに黒人の市民が奴隷にされ、抑圧されている国において、(自由を祝う)独立記念日(7月4日)はごまかしだ」と述べたという。
A Frederick Douglas statue in Maplewood Park was removed from its base overnight. pic.twitter.com/J43hqxuHTT
— Atyia Collins (@Atyia_Collins) July 5, 2020
報復だとの見方を示す
現時点では、誰がDouglass氏の像を引き倒したのかは、分かっていない。
ただし活動家の間では、最近の歴史上の人物や記念碑への攻撃に対する、報復であるとの見方があるという。
今回の像を建立したグループのリーダーであるCarvi Eison氏は、今後は新しいDouglass氏の銅像に置き換わると語っている。
最近、アメリカでは南部連合のリーダーやクリストファー・コロンブスの像が引き倒され、地元当局にも奴隷や植民地主義に関連した人物の像などを撤去するようプレッシャーがかけられているという。
Douglass氏はエイブラハム・リンカーン大統領などと、黒人参政権について話し合ったとも言われている。(了)
出典元:BBC:Frederick Douglass: Historic US black activist’s statue toppled(7/6)
出典元:CBC:Statue of abolitionist Frederick Douglass toppled from base in Rochester, N.Y., park(7/7)