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アムステルダム市が、立ち小便問題をプランター兼用公衆便器で解決

アムステルダム市が、立ち小便問題をプランター兼用公衆便器で解決
Instagram/greenpee.nl

オランダの首都・アムステルダムでは、歓楽街などの路上で立小便をする人が多く、以前から問題になっていたが、これを解決するために、立ち小便用の便器が市内のあちこちに設置された。

 

プランター兼用の小便器

 

その小便器の名称は「GreenPee(グリーン・ピー)」。一見するとボックス型のプランターで、麻が植えてある。使用者は正面のU字型の出っ張りの前に立ち、そこに目がけて用を足す。

 

市はこれを、2018年に、立ち小便が頻発する4ヵ所の「ホットスポット」に試験的に設置した。すると、立ち小便が「50%も減少した」そうだ。その後、新型コロナウイルスの蔓延とロックダウンがあって増設は見送られていたが、解除後には8ヵ所増設。現在市内には、計12台のGreenPeeが配置されている。

 

歴史的建築物の腐食を防止

 

GreenPeeを設置するメリットは多い。例えば建築物の保護だ。アムステルダムの歓楽街には歴史的価値のある建物があるが、そういった建物の壁面が、尿中の化学物質によって腐食するのを防げる。

 

また、同市では毎年数人の若者が、夜中に用を足そうとして運河に落ちて死んでいるのだが、GreenPeeは、こうした事故を防ぐだろうと期待されている。

 

 

GreenPeeの内部に貯められた尿は、満杯になるとリモートセンサーが感知する。回収された尿は、化学的に処理されて肥料の原料になるとのこと。

 

これを考案したのは、「Urban Senses」というオランダのクリエイティブデザイン会社。社長のRichard de Vries氏は、オランダだけでなく、立ち小便の問題を抱える世界の都市でも役立つはずだと考えている。また、人間の尿から直接発電する「尿素燃料電池」の技術と組み合わせて、GreenPeeを照明用の発電機に改造する案もあるそうだ。

 

一方、アムステルダム市当局では、男性用のGreenPeeだけでなく、女性用も設置しようという動きが起こっているらしい。(了)

 

出典元:UPI:Netherlands fights ‘wild peeing’ with hemp-filled public urinals(8/21)

出典元:CNN:These planter-like urinals are Amsterdam’s answer to the problem of ‘wild peeing’(8/22)

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