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建材は地元の土!3Dプリンターで作る環境に優しい家がすごい

建材は地元の土!3Dプリンターで作る環境に優しい家がすごい
※画像はイメージです(Pixabay)

製造業はじめとする様々な業界に、近い将来大きな変化をもたらす可能性が囁かれる3Dプリント技術。

 

同技術においては、既に米国企業が24時間以内に格安住宅を建設することの出来る移動式プリンターを開発するなど、建築業界にまで革命をもたらす可能性が開かれようとしている。

 

そのような中、地元の土を用い3Dプリンターで建物を建てる最新技術が開発され、注目を集めている。

 

あらゆる土壌が建築のための“インク”に!

 

土を用いた3Dプリントにより建物を建設するという技術を開発したのは、米国のテキサスA&M大学の研究者をはじめとする研究チームだ。

 

研究者らによると、この技術においては土壌から抽出した粘土とケイ酸ナトリウムを混ぜたものを3Dプリンターの“インク”として使用するという。

 

この“インク”は3Dプリンターへと容易に流し込める一方で、固まり強固な建築物へと形成されるまでの時間が早いとのことだ。

 

また研究者らはあらゆるタイプの土壌をインクとして用いることが出来る機器の開発を目指しており、インクとして利用される土壌のサンプルには、あらゆる粘土から岩、有機物質の混合物が含まれているという。

 

土を利用した“インク”により3Dプリントされたもの(Aayushi Bajpayee)

 

あえて土を利用する理由とは?

 

一方、3Dプリンターにより建物を建設することは、ここ数年間で既に技術的に可能となっていた。それではなぜ研究者らは3Dプリンターの“インク”としてあえて土を利用することを選んだというのだろうか。

 

これまで開発されてきた類似する技術においては、3Dプリンターが“インク”として使用するのはコンクリートであった。

 

しかし世界における二酸化炭素排出量のうち7%はコンクリート産業に由来するものであると見積もられており、また現在のところ建築材を再利用することは出来ず、建築材としてコンクリートに依存することの環境への影響が懸念されていた。

 

「建築産業が環境へともたらす影響は、懸念が深まりつつある問題だ」

 

こう述べるのは今回の研究の責任者であるSarbajit Banerjee氏だ。

 

同氏は3Dプリント技術が建築の際に生み出される廃棄物を減少させることに一役買っているとしつつも、「その過程で使用される資材も持続可能なものとなる必要がある」と指摘している。

 

また研究チームは、地元の土壌を用いることによって周囲の地域社会を支えることになると同時に、輸送にかかる二酸化炭素排出量を削減させることも出来ると説明している。

 

コンクリートを用いて3Dプリントにより建設された家(New Story/BANDD Designs)

 

研究が進んだ暁には…

 

しかしBanerjee氏が目指すのは、環境に優しい建築物を3Dプリンターによって生み出すということだけには留まらない。

 

この研究が進んだ先において同氏が目指すのは、なんと他の惑星においても同様の方法で建物を建設するということだ。

 

「我々はこの研究を単なるコンクリートの代替手段としてではなく、厳しい環境において建築する手段としてみている」というBanerjee氏。

 

「(その技術は)いつの日にか地球を超え、月や火星においてさえ定住地を創り出すために使われるようになるかもしれない」

 

※画像はイメージです(Pixabay)

 

地域の土を用い3Dプリントによって建物を生み出すという、驚くべき最新技術。環境に優しいのみならず、他の惑星で利用されることをも考慮されているとは、人類の技術は留まるところを知らないようだ。(了)

 

出典:The Guardian:Scientists create 3D-printed buildings from soil(8/21)

出典:Science Focus:The soil in your garden could 3D print your next home(8/20)

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