新作映画の魔女の描写についてアン・ハサウェイが手足の不自由な方々に謝罪
10月22日にアメリカの動画配信サービス「HBO Max」で配信がスタートした『The Witches(邦題:魔女がいっぱい)』。美人女優の恐ろしい魔女姿は、公開前から話題になっていた。
この魔女の描写について、配慮が足りなかった点があるとして主演女優のアン・ハサウェイさんは、自身のInstagramにメッセージを公開した。
指が欠けた魔女の姿
ハサウェイさんが謝罪したのは、指が欠けた魔女の姿について。この作品はロアルド・ダールの小説「魔女がいっぱい」を原作としており、1990年に公開された『ジム・ヘンソンのウィッチズ/大魔女をやっつけろ!』のリメイクだ。前作では長い爪を持った魔女の姿だったが、今回は魔女の姿は3本しか指がなく、それを隠すために夏でも長い手袋をしているとして描かれている。
この新しい魔女の描写に、手足の欠損や形成不全による違いと共に生きる人々、特に子供が胸を痛めており、#NotAWitch というハッシュタグも誕生。
Limb difference is not scary. Differences should be celebrated and disability has to be normalised. #NotAWitch calls out ‘#TheWitches’ movie for portrayal of disability 👉 https://t.co/aSY1U6TymE pic.twitter.com/UCU87bUeV8
— Paralympic Games (@Paralympics) November 3, 2020
手足の違いは恐ろしいものではありません。違いは認められるべきで、違いは正常だと考えられるべきです。
数々のアカウントが、怒りや悲しみの声をハッシュタグと共に表していた。
謝罪と共に動画をシェア
11月6日、その事実を知ったアン・ハサウェイは、Instagramに謝罪文を公開した。
「まずお伝えしたいのは、私は他の人の感情や経験に対して慎重であろうと努力しています。炎上が怖いからではなく、他人を傷つけないことは、私たち全員が身に着けるべき最低限の良識だと思うからです。多様な社会を信じ、心の底から残酷さを憎むヒトとして、皆さんに痛みを与えたことに謝罪します」としたうえで、作品と手足の違いを結びつけて考えられなかったことを説明。手足の違いについての理解を深め、今後は良い判断をするとコメントした。
そして彼女は謝罪文と一緒に、手足の欠損や形成不全による違いと共に生きる人々を支援する団体の動画をシェア。#NotAWitch のハッシュタグと共に見て欲しいと訴えた。
映画『The Witches』は、日本でも『魔女がいっぱい』というタイトルで12月4日に公開が予定されている。(了)
▼映画「The Witches」の予告編