米大統領選挙、テレビとは異なる「リアル選挙マップ」で見えてくるものとは?
アメリカ大統領選挙の投票動向を示した動画がツイッターに投稿され、注目を集めている。
州や郡ごとに投票結果を示す
そもそもテレビなどで放映されている選挙マップでは、どの州で共和党と民主党の候補が選挙人を獲得したかを、赤や青で色分けしている。総取りなので、候補者が勝った州全体が、それぞれの党の色に染められていく。
そして前回(2016年)の大統領選挙の場合も、従来の選挙マップ(獲得選挙人を示した地図)ではアメリカの多くの広大な地域が赤く染まり、確かに共和党が圧倒的に優勢なように見えてしまう。
しかし実際はどうなのか?人口別の投票を視覚化すると、まったく異なる状況が得られることが示された。それがこちら。(赤は共和党、青は民主党。下のマップは2016年の大統領選挙のもの)
I am not the first one and I surely won’t be the last one to point out that traditional electoral maps are a misleading way to represent the outcome of an election. This is something you can’t stress enough: https://t.co/euqDAvTvmU pic.twitter.com/KCEGigmaZu
— Karim Douïeb (@karim_douieb) February 22, 2020
大都市部は民主党、地方は共和党
なぜ従来のマップでは赤い色が多く占められているのか?例えば下は、総投票数に基づいて、郡ごとに勝者の色の1つが割り当てられている。
今回の選挙もこれと似ており、共和党が優勢のように見えるが、実際は11月7日の時点で、バイデン氏の得票数が約7450万票、トランプ大統領が7030万票と言われている。
しかし実は、国の中西部など広大な地域では人口が少ない。このため人口別の投票マップを視覚化すると、前回の選挙でもまったく異なる状況であることが示された。
下は投票別に示されたマップ。
そしてこれらを観察すると、ある傾向が見えてくる。それは地方などでは赤の共和党支持が多いのに対し、大都市部では青の民主党支持が優勢だという点だ。
また白い部分は人が住んでいない場所で、青い都市部を囲むように赤い点が並んでいる。このリアルなマップを見ると、テレビで放映される選挙マップとも、ずいぶんと印象が異って見えてしまう。
これを作成したのは、データサイエンス企業Jetpack.AIのKarimDouiebさんだ。彼は投稿において、次のように述べている。
「私は(このようなマップを示した)最初の人間ではありません。また伝統的な選挙人の地図が、選挙結果の誤解を招く方法であることを指摘する、最後の人間にもならないでしょう」(了)
出典元:NYPost:Forget traditional election maps — this is what the US vote really looks like(11/7)