高校が生徒向けに食料品店を運営、支払いはお金でなく「善行」【アメリカ】
アメリカ・テキサス州の高校が、空いた教室を生徒向けの食料品店にしている。
その店では、お金は通用しない。お金でなく、何か良いことをして稼いだポイントで支払うシステムだ。
貧困家庭を援助するため
テキサス州の町SangerにあるLinda Tutt高校内に、最近オープンした食料品店。アメリカで有名な食料品店チェーン「Albertsons」やキリスト教系慈善団体、地元の医療関連団体が協力するこの店は、全てが生徒の手で運営されている。
支払いはお金でなくポイントだ。校内の壊れた設備の修繕や清掃を手伝うなど、何か良いことをするとポイントが付き、生徒はそれで商品を買うというシステム。
商品の値段(ポイント)を決めるのは生徒。現在のところ、例えばグリーンビーンズ(インゲン豆)の缶詰は1ポイント、ツナ缶2個で1ポイント、インスタントラーメン3個で5ポイントに設定されている。
学校は、貧困家庭を援助するためにこの店を開設した。校長のAnthony Love氏はこう話している。
うちの生徒の多くは、社会経済的に地位の低い家庭の子です。この店があれば、そういう子たちが頑張って働いて、家族のために食料品を買えるようになります。学校の雑用をこなしたり掃除をしたりすることで、ポイントを稼げるのです。
生徒の社会実習になる
店を運営する生徒たちは、棚への品出しから在庫管理、ポイントシステムの管理に到るまで、全ての仕事を任されている。例えば、在庫がダブついたアイテムを割引して処分するなど、セールスマネジメントも行わなければならない。こういったことがいい勉強になる、と校長は言う。
この店の素晴らしい点は、生徒たちに仕事のスキルを教えられることだと思います。店を運営する中で彼らが覚えたスキルは、高校を卒業して社会に巣立ってからも残るでしょう。
店長を務める生徒のHunter Weertman君は、メディアのインタビューを受け、「一定の収入を得て、それを賢く使う」という生活の基本スキルを学んだ、と話している。(了)
出典元:CBS DFW:North Texas High School Opens Its Own Grocery Store For Students And Their Families(11/19)
出典元:sunny skyz:High School Opens Grocery Store For Students, Accepts Goods Deeds As Payment(11/23)
出典元:Linda Tutt High School:LTHS Featured on CBS 11 for on campus grocery store