ロックダウンなしで新規感染者が半減、スイスでの新型コロナ対策とは?
全国的なロックダウンを行っていないスイスで、新型コロナウイルスの感染者が劇的に減少したと、英メディアなどが伝えている。
11月5日には新規感染者が1万人以上
Telegraphによれば、スイスでは11月5日に新型コロナの新規感染者が1万128人にまで達したという。
しかしその後、徐々に減少し、11月27日にはついに新規感染者が4312人となり、半分以下にまで減少した。
しかもこの間の数週間、スイスでは全国的なロックダウンを行わず、国内の多くのレストランやバー、スポーツジムなども営業をし続けてきたそうだ。
地域ごとに制限を決める
ただし全国的なロックダウンを行う代わりに、スイスではそれぞれの地域に対し、制限を決めるための大きな権限を与えてきたという。
実際、ジュネーブでは厳格なロックダウンを行っていたが、一方でチューリッヒや首都のベルンなどは、レストランやバー、スポーツジムなどはオープンしていたとか。
またスイス政府は、「プライベートで集まる場合は10人以下」「11時以降レストランは営業禁止」「混み合う場所ではマスクの義務化」など、全国的な制限もわずかしか国民に課していない。
「スイス独自の方法が機能」
スイス政府の医療アドバイザーであるThomas Steffen氏は「スイスの特別な方法が機能しました。減速は感染傾向を逆転させました。今、私たちはそれを守る必要があります」と述べている。
ただしSteffen氏は同時に、次のようにも語っている。
「大打撃を受けた州(カントン)またはその他の州が厳格な措置を講じていなければ、ウイルスの封じ込めに成功することはできなかったでしょう。過去数週間の進展は前向きですが、私たちは自分自身を欺くべきではありません。感染症の減少は、以前症例数が多かった州で主にみられました。 これらの州は追加の措置を講じたのです」
スイスでは新型コロナのパンデミックが始って以来、現在までに累計の感染者は33万5600人、4991人が亡くなっているという。(了)
出典元:NYPost:Switzerland cuts new COVID-19 infections in half without national lockdown(12/2)