インドのガムのCMが、面白くて優しい
最近インドで放映され始めたガムのCMがYouTubeにもアップされ、再生回数を驚異的に伸ばしている。
インド独特の社会問題にスラップスティックなユーモアを絡めた内容には、面白さと優しさが溢れている。
女性専用席を譲らない男性
インドのガム「Happydent(ハッピーデント)」の新しい広告キャンペーンが、先週から始まった。ほぼ同時に、YouTubeの公式チャンネルにも同じCMが複数回投稿されたのだが、それらの再生回数を合計すると、現在1100万回を超えている。
Happydentはノンシュガーの風船ガムで、歯を白く艶やかにする効果が謳われている。CMの内容はこうだ……
インドのバスには「LADIES ONLY」と表示された女性専用席があるが、そこを2人の男性が占拠しているシーンから始まる。一人の女性客が、そこは女性専用席だと知らせても、「どこにそんなことが書いてある? 俺たちには見えないが」と言って彼らは取り合わない。
すると、近くにいた若者2人が問題解決に乗り出すのだ。取り出したHappydentを口に入れ、噛むと、白くなった彼らの歯が光り出す。その光がスポットライトのように「LADIES ONLY」の表示を照らし出す。横暴な2人の男性は、「見えない」といって言い逃れできなくなるわけだ。
CMを作ったのは国際的な広告会社
CMを作ったのは、ニューヨークに本社を置く国際的な広告会社「マッキャンエリクソン」。インドでは女性蔑視の風潮があり、性差別が大きな社会問題となっているが、このCMは、ユーモアを交えてそこにアプローチしたものだそう。
CMに描かれたシーンは、性差別とは言えないまでも、インドでは日常的に見られるものだという。
「今の世の中では、広告にも社会的責任が求められるようになっている」と言うのは、マッキャンエリクソン・インド法人のCEOであるPrasoon Joshi氏。このCMについては「多くの人の共感を得られると思う」と、自信を持っている。(了)
出典元:The Indian Express:A chewing gum ad makes waves on social media with a message about doing good(12/8)
出典元:afaqs!:Happydent shines a light on an issue that matters…(12/4)