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新型コロナの「魔法の薬」を飲んでいたスリランカ保健相、検査で陽性

新型コロナの「魔法の薬」を飲んでいたスリランカ保健相、検査で陽性
Facebook/Pavithra Wanniarachchi

新型コロナウイルス感染症から身を守るため、魔術師が作ったとされる秘薬を飲んでいたスリランカ政府の保健相が、検査で陽性と判明。1月23日に政府から公式発表があり、それを複数の海外メディアが伝えている。

 

新型コロナにかからない魔法の薬

 

陽性と判定されたのはPavithra Wanniarachchi(パウィトゥラ・ワンニアラッチ)保健相。彼女は以前から、新型コロナウイルスの感染を防ぐ秘薬なるものを公に推奨し、自らも飲用していたという。

 

だが、秘薬の実体は、蜂蜜とナツメグを混ぜただけのもの。新型コロナウイルスに対する効果を示す科学的根拠は全くない、とスリランカの医師たちは言っている。

 

秘薬を作っていたのは、コロンボ市付近の村に住むDhammika Bandaraという名の大工。夢の中に現れたヒンドゥー教の女神「カーリー」から調合法を教わったという彼は、自らを「聖人」と称していた。

 

Wanniarachchi保健相がその薬を飲み、政府系メディアを通して広く国民に推奨したため、人の集まりが規制されていたにもかかわらず、村に薬を求める数千の人が押し寄せたそうだ。

 

飲んでいた他の政治家も陽性

 

海外メディアによれば、Wanniarachchi保健相は、スリランカ政府内で新型コロナウイルスに感染した最も地位の高い人物になるとのこと。

 

先週金曜に陽性判定が出た彼女は、自主隔離に入った。また、濃厚接触者の検査が現在進められているそうだ。

 

保健省の副大臣も同じ秘薬を飲んでいたが、やはり陽性だったことが分かっている。また、保健相と共に秘薬を推奨していた別の政治家の家族も、薬の力及ばず感染していた。

 

秘薬は保健省当局がサプリメントとして正式に認可したものだが、今回のことがあり、政府は急に秘薬と「距離を置くようになった」と報じられている。

 

スリランカでは新型コロナウイルスの感染が拡大しており、今週までに累計感染者はおよそ5万7000人、死者は278人に上っている。(了)

 

出典元:Metro:Health minister who drank ‘sorcerer’s anti-Covid potion’ tests positive(1/23)

出典元:CNA:Sri Lankan health minister tests positive for COVID-19 after endorsing sorcery(1/23)

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