熱波に襲われたイタリアで気温が上昇、今週には47℃にもなる予想
イタリアの複数の地域で、高い気温が観測されており、人々に警戒が呼びかけられている。
「レッド・アラート」の準備
イタリアでは今週、激しい熱波に襲われており、これまでの記録を越える気温になると予想されているという。
すでに気象予報では今週、一部のエリアで気温が48℃に達する可能性があると伝えているそうだ。
このため当局は、最高警戒レベルの「レッド・アラート」を発令する準備をしており、山火事や健康被害に注意するよう、人々に呼びかけている。
イタリア南部やシシリー島などで47℃以上の予想
イタリアの4つの都市では8月10日にも「レッド・アラート」が出される予定で、8月11日には8つの市にもこの警報が出されるとみられている。
地元の気象予報士は、今週の後半には、特にイタリア南部やシシリー島、サルディーニャ島などで気温が47℃か48℃まで上昇すると予想しているという。
一方、10日までにミラノ、フィレンツェ、ボローニャを含む都市には、2番目に高い「アンバー(琥珀)・アラート」が出されており、「特に影響を受けやすい人々(高齢者や子供など)の健康に悪影響を及ぼす可能性がある」として警戒が呼びかけられている。
ちなみに「レッド・アラート」は、「アンバー」のような高いリスクのある状態が3日以上続くことを意味しているそうだ。
地球温暖化の原因が人間の活動と断定
現在、同じ地中海に面したトルコやギリシャでも高温の影響で、山火事などが発生しているが、国連のIPCC「気候変動に関する政府間パネル」は8月9日、地球温暖化に関する新たな報告書を発表した。
報告書では、地球上の気温がパリ協定で定められた1.5℃の上限を20年程度で超える可能性が高いことを明らかにし、今世紀末までに海面が2m近く上昇する可能性も「否定できない」と書かれていたという。
さらに、地球温暖化の原因が人間の活動によるものと初めて断定。その上で国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、この報告書が「人類にとってのコードレッド(赤信号)」だと警告している。(了)
ICPPの報告書に関しては、NHKが詳しく伝えている。そちらも参考にしていただきたい。
出典元:METRO:Italy braced for red alerts with heatwave set to reach 48°C(8/9)