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フェイスブックから裸体画を禁じられたウィーンの美術館、いけない画像OKの特殊SNSにアカウント開設

フェイスブックから裸体画を禁じられたウィーンの美術館、いけない画像OKの特殊SNSにアカウント開設
VIENNA(ウィーン市観光局)

オーストリア・ウィーン市観光局は、市内美術館にある裸体絵画のプロモーションのため、性的表現が許される特殊なSNS「OnlyFans」にアカウントを開設した。

 

裸体をモチーフとした多くの芸術作品が、フェイスブック、インスタグラム、TikTokの検閲に引っかかり、掲載できないためだ。

 

ウィーンの18禁コンテンツ

 

「OnlyFans」は会費制のSNS。性的表現が許されており、アダルト向けコンテンツが多く投稿されていることで知られている。また、最近では、過激な女性ラッパー・カーディ Bや、新時代のセックスシンボルと言われるベラ・ソーンもアカウントを開設した。

 

この特殊なSNSにウィーン市が参加した理由は、他のSNSでは芸術作品が猥褻と見なされてしまうため。

 

例えば今年6月、市内のアルベルティーナ美術館が、日本の写真家・荒木経惟氏の作品をTikTokに投稿したところ、乳房が薄っすらと見える程度のものだったが、アカウント停止となった。

 

2019年には、インスタグラムに投稿したルーベンス(バロック期の巨匠画家)の作品が、「裸体に関するコミュニティガイドラインに違反する」という判定を受けている。

 

現代美術作品で有名なレオポルド美術館は、コロマン・モーザ(アール・ヌーヴォの総合芸術家)の絵画作品「Liebespaar」を、今年の開館20周年記念の動画に使おうとしたところ、猥褻物に当たる可能性があるとしてフェイスブックとインスタグラムから掲載を拒否された。

 

芸術とは離れた歴史的遺物も、検閲から逃れられない。ウィーン自然史博物館の所蔵品である先史時代の像「ヴィレンドルフのヴィーナス」も、フェイスブックとインスタグラムから、猥褻物に当たる可能性があるとの判定を受けている。

 

ソーシャルメディアに掲載できないのは不公平

 

ウィーン市観光協会の広報担当者は海外メディアの取材を受け、どれほど有名なものであっても裸体作品を美術館のプロモーションに使うことは「ほぼ不可能だ」と話す。

 

「もちろん、裸体なしでもプロモーションできます。しかし、そういった作品はウィーンにとって非常に重要なのです。ソーシャルメディアという強力なコミュニケーションツールでそれを使えないというのは、不公平であり、フラストレーションが溜まることです。だから、最終的に、OnlyFansでの作品公開を考えました」(了)

 

出典元:Metro:Vienna museums launch OnlyFans for nude art in protest against censorship(10/19)

出典元:USA Today:Bella Thorne made $2 million on OnlyFans under a week? What to know about the site(2020/8/25)

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