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「絶滅を選ぶな!」国連が気候変動問題で演説する恐竜の動画を作成

「絶滅を選ぶな!」国連が気候変動問題で演説する恐竜の動画を作成
YouTube/UNDP

気候変動問題について、人々の意識を高めるため、国連がユニークな動画を制作した。

 

国連総会の議場に姿を現す恐竜

 

その動画のタイトルは「絶滅を選ぶな!(Don’t Choose Extinction)」。制作したのは国連開発計画( UN Development Programme)とされている。

 

彼らは、10月31日にスコットランドのグラスゴーで開催される「国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)」に先立ち、キャンペーン一環として、この動画を作り上げたという。

 

その動画に登場するのは、なんと恐竜。恐竜は国連総会の議場に姿を現し、壇上に上り、演説を始めた。

 

YouTube/UNDP

「絶滅は悪いことだ」

 

動画において恐竜は人々に向かい「皆さん、聞いてください。私は絶滅に関することを1つや、2つ知っています。絶滅していくことは、悪いことだ」と話し始める。

 

さらに「自分自身を絶滅へと、さらに追いやろうとしている?7000万年の間、私が聞いた中で最もバカバカしいことだ。少なくとも私たちには、小惑星が落ちてきた。あなたたちの言い訳はなんですか?あなたたちは気候災害へと向かっています。人間は言い訳を止め、気候危機に対処するために変化を始める時が来た」と主張した。

 

 

この動画は10月27日にYouTubeでも公開され、現在までに16万回以上も再生されている。

 

無論、恐竜はCGで作られているが、英語版の声を担当しているのは、俳優のJack Blackさんだ。また他にもフランス語版やスペイン語版、デンマーク語版があり、世界的な俳優がそれぞれ担当しているという。

 

化石燃料に使うお金を他のことに

 

国連開発計画のデータによれば、世界では化石燃料を支援するためだけに、各国政府が年間4230億ドル(約48兆円)を費やしているという。

 

この額は、世界の極貧状態を撲滅するために必要な年間金額の3倍に相当するそうだ。恐竜は動画において、次のように述べている。

 

「毎年、数千億ものお金を巨大な隕石を支援するために費やすことを、想像してみてください。それが、あなたたちがいま行っていることなのです。(略)そのお金で他にできることを考えてみてください。世界中で人々は貧困に苦しんでいます。そのお金で他にもできることがあるはずだ。世界中で貧困にあえぐ人々を助けることの方が、自分の種族全体の滅亡にお金を払うよりも意味があるとは思わないか?」(了)

 

 

出典元:UN News:In breach of diplomatic protocol; ‘don’t choose extinction’ dinosaur urges world leaders(10/27)

出典元:BBC:Dinosaur tells UN ‘don’t choose extinction’ as part of new climate campaign(10/28)

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