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英空軍が初めて合成燃料での飛行に成功、ギネス世界記録に認定

英空軍が初めて合成燃料での飛行に成功、ギネス世界記録に認定
Twitter/ACM Sir Mike Wigston

今月初め、イギリス空軍などが、世界で初めて二酸化炭素の排出を抑える燃料での飛行を成功させた。

 

90%も二酸化炭素の排出を抑える燃料

 

この飛行は、イギリス空軍とエネルギー企業「ゼロ・ペトロリアム社」とが協力して、グロースターシャーにあるCotswold空港のKemble飛行場で行われたという。

 

使用された機体は超小型飛行機の「Ikarus C42」。今回はそれに合成燃料「UL91」のみが使われたそうだ。

 

「UL91」は1回の飛行で90%も二酸化炭素の排出量を抑えると言われ、今回短い距離だが、初めてこの燃料での飛行を成功させたとして、ギネス世界記録に登録された。

 

エンジンの構造を変えることなく使用可

 

「UL91」は、水から水素、大気中の二酸化炭素から炭素を抽出し、それを風力、潮力、波力による再生可能な電力を使い、環境にやさしいプロセスを通じ、成分を結合して作られたものだという。

 

またこれは「ドロップイン燃料」とされ、化石燃料の代用品として、飛行機のエンジンの構造などを変えることなく、「そのまま」使用できるそうだ。

 

そして実際の飛行でもこの燃料は正常に作動し、標準的な化石燃料と比較しても、出力や一般的な性能に違いは見られなかったとか。

 

2025年まで「ネット・ゼロ空軍基地」を計画

 

イギリス政府は、「2050年までにネット・ゼロ」という目標を掲げており、イギリス空軍も2025年までに最初のネット・ゼロ空軍基地を、2040年までに部隊をネット・ゼロにすることを計画しているという。(ネット・ゼロとは「差し引きゼロ、実質ゼロ」という意味)

 

Jeremy Quin国防閣外(調達)大臣は、今回の成功について、次のように述べている。

 

「作戦上の責務を果たすと同時に、ネット・ゼロに関する創造的なアイデアを推進する英国軍の決意を示しています」(了)

 

出典元:METRO:RAF sets world record for first successful flight using only synthetic fuel(11/17)

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