ウクライナがドージコインの寄付受け入れ、イーロン・マスク氏にもお願い
ウクライナが、ロシアの軍事侵攻から国を守るため、仮想通貨の1つであるドージコインによる寄付受付を開始。同国のミハイロ・フョードロフ副首相は、ドージコインの強力な称賛者であるイーロン・マスク氏を始め、世界のドージコイン保有者に、ツイッター上で協力を呼びかけた。
ウクライナはすでに、ビットコイン、イーサリアム、テザーなどの仮想通貨による寄付受け付けを開始しており、今回、それにドージコインが加わったことになる。
マスク氏名指しで寄付を求める
仮想通貨の中には、特に真面目な目的なしに、開発者が冗談で作ったようなものが何種類もあり、それらはひとまとめに「ミーム・コイン(meme coin)」と呼ばれている。柴犬をマスコットキャラにしたドージコインも、これの一種だ。
ところが、冗談のコインが冗談でなくなって来た。
ロシアが西側諸国からの手厳しい経済制裁を受け、ルーブルが大幅下落。現在、ドージ・コインよりも価値が下がっている。(ちなみに現在は1ルーブルが1.2円前後、対してドージ・コインは1コイン15円前後で取引されている)
こうした状況を踏まえてか、ウクライナのフョードロフ副首相は、3月2日、ツイッターに次のようなメッセージを投稿した。
ドージコインの価値はロシアのルーブルを超えた。我々ウクライナは、このミーム・コインによる寄付受け付けを開始する。冗談のコインでさえも我々の軍隊を支援し、ロシアの侵略から人々の命を守ることが出来るようになったのだ。世界のドージコイン保有者、そしてイーロン・マスク、ビリー・マーカス(ドージコインの開発者)へ——さあやろう! 寄付の公式送信先(ウォレット)はDS76K9uJJzQjCFvAbpPGtFerp1qkJoeLwL
マスク氏から反応はなし
ドージ・コインの開発者であるビリー・マーカス氏は、副首相のツイートにすぐ反応し、コインを送ったことを返信ツイートで明かした。
少し送った。
ドージ・コインを支持する仲間たちは、大体がそんなに金持ちでないし、ドージ・コインそのものが、少額の送金に使われるものだ。ただ、それにしても、僕らが思いやりのある人間であることに変わりはない。
人助けをする気がある人間は、自分に出来ることをするものだ。ウクライナの傷が癒え、今のことを乗り越えて、より強く再生することを願う。
さて、ドージ・コインの強力なサポーターであり、大富豪としても知られるマスク氏の方だが、報道によれば、まだ何の反応もないとのこと。マーカス氏の寄付はあまり大したことがなさそうなので、ウクライナはマスク氏に大いに期待しているに違いない。(了)
出典元:New York Post:Ukraine accepting dogecoin donations, asks Elon Musk to help ‘save lives’(3/2)
出典元:CoinDesk:Ukraine Expands Crypto Donations to Accept Dogecoin(3/3)