【ウクライナ】中国人記者がロシア軍側を取材し、フェイクニュースを報道
中国人記者が、ウクライナに入り、ロシア軍に有利な報道を続けているという。
ウクライナ南東部でロシア軍側を取材
その人物とは、中国メディア「Phoenix TV(鳳凰衛視)」のベテラン記者であるLu Yuguang氏だ。
彼はロシア軍の侵攻が始まってから、ウクライナ南東部の都市、マリウポリなどに入り、取材を続けてきたという。
そして3月2日には、ドネツク自称共和国のリーダーであるデニス・プシリン氏をインタビュー。「ドネツクの民兵は(略)、ロシア軍の支援で、ウクライナ東部にある40の住宅エリアを解放した。勝利は拡大し続けている」と報じたそうだ。
このことからLu記者は、ロシア軍に組み込まれていると考えられている。
ロシアの偽情報を報道
中国で有名なジャーナリストのLu記者は、経歴を見ると元人民解放軍の海軍将校で、数十年間モスクワに住み、チェチェン紛争などの取材の際にも、ロシア軍の保護を受けていたという。
またその取材で、ロシア政府や軍から複数の賞を受賞しており、以前も自身のメディアがロシアの情報機関関係者と良好な関係を築いていると発言している。
Lu記者はロシアとの個人的なつながりによって、あるいは中国政府のロシアに対する支援のために、アクセス権を得た可能性があるそうだ。
このためLu記者は、ウクライナの過激派が人間の盾として1000人以上の住民を人質にしているというような、ロシアの偽情報を報道しているという。
ロシア寄りの姿勢をとってきた中国
中国政府は、そもそもロシアがウクライナへ侵攻する前から、「無制限のパートナーシップ」に署名しており、侵攻後もロシアの行為を「侵略」「戦争」と呼ぶことを拒否してきた。
またアメリカと西側諸国のロシアへの制裁に関しても否定的で、ウクライナにある米国出資の研究所が密かに化学兵器を製造しているという話や、ゼレンスキーが首都のキエフから逃げ出したといった話など、ロシアの偽情報や陰謀論を押し進めてきたと言われている。(了)
出典元:The Guardian:‘I’m on the frontline in Mariupol’: the Chinese reporter embedded with Russian troops(3/16)